米国のエリート教育は何がすごいのか?【後篇】 - 世界最高の子育て https://t.co/6xlhKFSPrw
— ダイヤモンド・オンライン (@dol_editors) 2018年3月6日
「自分で考える」「実行機能」「クリティカルシンキング」の3つの思考力、これをボーヴォワール校でもそこから続く中学高校でも徹底して鍛えます。
実行機能は「自分からやる子」を育てるのに必須の能力で、ハーバード大学が「もっとも鍛えるべき子どもの能力」と言っています。日本では脳科学の分野でしかあまり聞くことはありませんが、アメリカの教育現場では大切なキーワードとなっています。これは生まれつきの能力ではないので、訓練された子とされていない子では大きな差がでます。
クリティカルシンキングといえば「論理的思考法」としてMBAでおなじみですよね。これができなければ的確な判断力は身につきません。そして自分で考える力は全ての基本です。
自ら学び答えを見つけ、実行機能で主体性と技能を鍛え、クリティカルシンキングで的確な分析力・判断力・決断力を身につける。エリート幼稚園ではこの一歩先行く思考力を4歳から鍛えます。それも実に楽しい方法で。そしてこれらは家事をしながら、夕飯を食べながら、今までの生活の中で育むことが可能です。
学校といえば先生が教科書を使って生徒に勉強を教えてくれる所、正解のある問題の答えを覚え、正確に一早く回答する練習をする所、疑問を持ってはいけない所だとずっと思っていました。ですが娘が通った幼稚園では教科書も宿題も小学校3年生までありませんでした。子どもたちは自問しながら、そして先生やお友達との対話を通して考える力を育んでいきます。
中学・高校になると授業の多くはディスカッションで進んでいきます。「暗記でいいんじゃないの」と思える歴史の授業でさえが先生と生徒のディスカッションで行われ、テストは年号の暗記ではなく、エッセイベースです。「この最高裁判決を読んで自分の立場を明らかにせよ。また一時的情報を使って自分の立場を正当化せよ。」なんて感じに。
ここには「自分で考える力」「実行機能」「クリティカルシンキング」の全てが入っています。これを4歳から鍛えるから高校卒業時までには大きな力がついているのです。こういう学力を身につけた生徒とテストで満点を取る訓練を受けただけの生徒には、その将来に大きな違いが出るのは一目瞭然かと思います。
「ドリルや暗記をしないで本当にテストの勉強もできるようになるのか?」そんな懸念もあるでしょうが、真の学力を鍛えれば好奇心が芽生え、好奇心で自ら楽しく身につけたことは長く頭に残り、使える知識になるという調査結果が出ています。答えのない問題に自ら最良の答えを見つけ出す訓練を積んでいますから、最初から正解のある問題を解くことはお手の物です。
レスポンシブ・クラスルームではこれら真の学力と非認知能力を一緒に伸ばすことによって、子どもが本来持つ能力を最大に発揮する環境整備をしています。なぜなら心が折れてしまえばどんなに高い学力があっても、それを発揮することは難しいし、強い心があっても真の学力がなければ自分の考えを形にすることも正しく伝えることもできません。だからこの両方を一緒に伸ばすのです。