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中国で副首相級の国務委員を兼ねる王毅外相は、3日夜、チャーター機で訪問先の北朝鮮から北京の空港に戻りました。


王外相は、2日間のピョンヤン滞在中、リ・ヨンホ外相に続いて、3日はキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長と会談し、国営の中国中央テレビは、キム委員長が王外相とテーブルを挟んで言葉を交わす様子や、両者がほおを寄せ合って抱擁する映像を放送しました。


中国外務省によりますと、会談でキム委員長は「朝鮮半島の非核化の実現は揺るぎない立場だ」と述べたということです。
一方で、米朝首脳会談を念頭に「対話の再開を通じて互いの信頼を構築し、朝鮮半島の平和を脅かす原因を取り除きたい」としています。


これに対して王外相は「北朝鮮が非核化のプロセスを推進するなかで、正当な安全上の懸念を払拭(ふっしょく)することを支持する」と述べ、北朝鮮の立場を重視する姿勢を示しました。


キム委員長は会談で「中国と戦略的な意思疎通を強化していきたい」とも述べていて、米朝首脳会談を控え、体制の保証に向けて後ろ盾である中国との連携強化を進めています。


アメリカのトランプ大統領の側近で、現在は大統領の弁護士も務めるジュリアーニニューヨーク市長は3日、「FOXニュース」の番組に出演し、「きょう、とらわれの3人が解放される」と述べ、北朝鮮で拘束されたままの3人のアメリカ人が解放されるとの見通しを示しました。


この発言について、ホワイトハウスのサンダース報道官は記者会見で、「北朝鮮が3人を解放すれば、米朝首脳会談を前に誠意を示すものとなる」と指摘する一方、政府の当局者ではないジュリアーニ氏がこの問題をめぐり発言した理由について、回答を避けました。


アメリカ政府は、去年、北朝鮮で拘束されていたアメリカ人大学生がこん睡状態で解放され帰国直後に死亡したことを受け、北朝鮮を強く非難するとともに、残る3人の解放を求めてきました。


アメリカの一部メディアは、さきに北朝鮮を極秘訪問したポンペイ国務長官に対して、キム・ジョンウン金正恩朝鮮労働党委員長が米朝首脳会談に合わせて3人を解放すると約束したと伝え、首脳会談の実現に向け準備が加速する中、この問題で進展があるか注目されていました。


トランプ大統領はこれより前の2日、みずからのツイッターに「前の政権は解放できなかったが注目してほしい」などと書き込み、近く3人の解放が実現することに期待を示していました。


これはニューヨーク・タイムズが3日、政権に近い複数の関係者の話として報じました。それによりますと、トランプ大統領の指示の背景には、朝鮮戦争終結が宣言されて平和協定が結ばれることになれば、韓国に駐留するアメリカ軍の現在の規模を維持する必要性が低くなることがあるとしています。


その一方で、この指示は、来月上旬までに開かれる見通しの米朝首脳会談の交渉材料にすることを意図したものではないとしています。またトランプ大統領は、在韓米軍の一部撤退を決意していて、その理由としては、維持にかかる費用が見合っていないこと、数十年にわたる軍事的プレゼンスが、北朝鮮が核の脅威となることを食い止められなかったことなどを挙げています。


一方でトランプ大統領のこうした指示が、韓国や日本との同盟関係に与える影響を懸念する国防総省などの当局者を慌てさせているということです。


マティス国防長官は先月、記者団に対し、「今は北朝鮮との交渉に向けた手続きを進めなければならず、いかなる前提条件も予断も持つべきではない」と述べていて、在韓米軍の縮小が今後の米朝の間の交渉の材料となるのかに注目が集まっています。