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告発サイト「ウィキリークス」の創設者、ジュリアン・アサンジ容疑者はスウェーデンで女性に乱暴するなどした疑いで、2010年に滞在先のイギリスで逮捕されましたが、保釈中だった2012年、ロンドンのエクアドル大使館に駆け込み、およそ7年にわたって保護されていました。

ロンドン警視庁は11日午前10時半(日本時間 11日午後6時半)、エクアドル大使館でアサンジ容疑者を逮捕しました。
警察はイギリスの裁判所に出頭しなかったとして、2012年に出された逮捕状に基づき逮捕したとしています。

アサンジ容疑者の身柄は現在、ロンドンの警察署にあるということです。

ウィキリークスツイッターでコメントを出し、エクアドル国際法に反して政治的な保護をやめ、エクアドル大使館内でイギリスの警察に逮捕された。みずから大使館を出たわけではなく、エクアドル大使が警察を招き入れ、すぐに逮捕された」と明らかにしています。

イギリスのハント外相は「アサンジ容疑者はヒーローではなく法律に従うべきだ。真実から数年にわたって逃げ続けてきた。法の裁きを受けるべきで、協力してくれたエクアドルに感謝する」としています。

アサンジ容疑者が逮捕された時の様子を撮影した映像には、アサンジ容疑者が5~6人の警察官に体を抱えられ、エクアドル大使館の目の前にとめられた警察の車両に運び入れられる姿が映っています。

アサンジ容疑者はひげが長く伸び、年老いた様子で、何かを叫んで抵抗しているように見えます。

イギリスで治安や出入国管理などを担当するジャビド内相はツイッターで「7年近くにわたってエクアドル大使館にいたアサンジ容疑者は警察に拘束され、速やかに法の裁きを受けることになる。いかなる人物も法に従わなくてはならない」とコメントしました。

ウィキリークス」の創設者、ジュリアン・アサンジ氏は2012年からロンドンのエクアドル大使館で保護されていて、エクアドル政府は、アサンジ氏にエクアドル国籍を与え、イギリス政府と身柄の移送などについて交渉を続けていました。

エクアドルモレノ大統領は、去年9月、NHKのインタビューに対し、「難民の立場で長く大使館の中に滞在している状況は人権上、好ましくない」と述べ、エクアドル政府として、アサンジ氏の安全を第一に早期解決を目指す考えを示していました。

ところが、最近になってアサンジ氏とエクアドル政府の関係が急速に悪化します。ロイター通信などによりますと、モレノ大統領の私的な情報をアサンジ氏が漏えいしたとしてモレノ大統領が今月2日、アサンジ氏を非難。

モレノ大統領はアサンジ氏が個人の電話やアカウントをハッキングするなど、大使館で保護する上での約束を破ったとして、アサンジ氏の保護を取りやめる可能性を示唆していました。

ただ、この背景には、アサンジ氏の身柄引き渡しを求めるアメリカとの関係修復をはかるねらいがあるとの見方も出ていました。

モレノ大統領は11日、ツイッターにみずからのビデオメッセージを発表しました。

この中でモレノ大統領はエクアドル政府はこれまで、国際法の原則や亡命してきた人を擁護する権利を尊重してきた。しかしアサンジ氏とその同盟組織はエクアドル政府などに侮辱的で攻撃的な行動を繰り返しており、もはや亡命を許すことができない状況となった」と述べました。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は11日、アサンジ容疑者の逮捕について「ロンドンで逮捕されたという情報は聞いている。ロシアは、アサンジ氏の権利が守られることを希望する」とコメントしました。

ロシアは、2016年のアメリカ大統領選挙で、クリントン陣営や民主党の関係者に不利な内容の電子メールを手に入れ、ウィキリークスを通じて拡散させるなど、ウィキリークスと深い関係があるとみられています。