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溝口:ヤクザは「火事と喧嘩は江戸の華」といわれた時代に火消しをしていた頃から、「危急存亡の秋」に“活躍”したいという気持ちが天性としてある。ただし、今回はその余地がなかったということでしょう。

鈴木:ヤクザの本領は、道路が寸断されていて陸の孤島になっているとか、なにも物資がなくて老人や子供が死にそうだというところに、政府より先に駆けつける、ということですから。

溝口:今回のように水で濡れた物を後片付けするというような地味で華のないことはしないんです。

溝口:東日本大震災のときも、ヤクザはトラックを何台も借り切って、物資を届けたりしていました。

鈴木:原発事故が起きたこともあり、道路が遮断されていた。こういうところに真っ先に駆けつけるのがヤクザですよね。当時、「伊達直人(漫画『タイガーマスク』の主人公)」の名前で匿名寄付するのが流行っていたから、それに倣って物資を置いてきて、感謝状をもらったヤクザは本当に嬉しそうでした。

溝口:ヤクザの根っこに関わるところで、困っている人を助けるという「任侠」の心の部分。金銭的なメリットなんてないんだから。運送業者からトラックを手配して、物資をかき集めて運ぶまで、すべて自腹を切っている。

鈴木:別に組織の上から命令されたわけじゃなく、30~40代の若手の組長たちがニュース見て思い立ったらもう行っている。とにかく早くて、東日本大震災でも、政府が原発事故で右往左往しているときにはもう駆けつけていました。それも、トラックを手配したり物資を調達したりをすぐできる力があるからこそできることですが。