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FRBは今月、事実上のゼロ金利政策と無制限の量的緩和策を導入しましたが、アメリカでは新型コロナウイルスの感染者が急増し、実体経済も日を追うごとに悪化しています。

こうした中、FRBのパウエル議長は26日、アメリカのNBCテレビに出演し、「政策の余地はまだある。弾切れはしない」と述べ、景気を下支えするため、さらなる金融緩和などに踏み切る構えを示しました。

また、景気の先行きについて、「4月から6月の経済活動は大きく落ち込むが、今の状況は独特で、一般的な景気後退ではない」と述べ、今回の危機はリーマンショックなどとは異なるとして、感染拡大が抑えられれば経済は好転するという見通しを示しました。

FRBのトップが生放送のテレビに出演するのは珍しく、金融市場や実体経済の混乱を落ち着かせたいというねらいがあるとみられます。

#FRB#金融政策

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、アメリカの雇用環境が急激に悪化していることが明らかになりました。

アメリ労働省の発表によりますと、今月21日までの1週間で、新たに申請された失業保険の件数は、328万3000件でした。

これは前の週に比べて10倍以上の規模で、過去最悪となりました。

これについて労働省は、新型コロナウイルスの感染拡大で人やモノの動きが止まり、営業を自粛する飲食店やホテルに加えて、交通機関や輸送業、それに製造業まで幅広い分野で人員削減の動きが出ているためだとしています。

アメリカでは新型コロナウイルスの感染者が5万人を超え、人やモノの移動制限は日を追うごとに厳しくなっていて、人員削減の動きはさらに強まるおそれも指摘されています。

アメリカのトランプ政権は、仕事が減った中小企業が従業員を雇用し続けるための資金の支援や、失業した人への手当ての拡充を盛り込んだ経済対策を計画していますが、どれだけ迅速に実行できるかも課題になりそうです。

#経済統計