コロナとの闘いと経済復興は数年がかりの大仕事ですが、頼みのメルケル独首相は来年秋に政界引退、マクロン仏大統領は求心力低下で大統領選前倒しの噂も。南北格差がさらに広がりそうななか、欧州がリーダー不在となればかなり危うい状況に https://t.co/tyPFQowubi
— 石川潤(日本経済新聞)JUN ISHIKAWA (@junishikawa_nk) 2020年6月13日
メルケル氏もマクロン氏も普段の政策がアレ過ぎて低下した求心力を回復するため必死になっているようにしか見えない。しかしスピーチが上手いと印象は良いよなぁ... https://t.co/jLmVPtUV3U
— Shinsuke Nakatani (@shinsuke2u) 2020年3月21日
人類の敵・中国を大躍進させたメルケル首相「16年間の独裁」 : https://t.co/Fd6Pi47e4H #現代ビジネス
— 現代ビジネス (@gendai_biz) May 24, 2020
ドイツ首相のアンゲラ・メルケル氏は、日本のオールドメディアがお気に入りの人物の1人のようで、ことあるごとに持ち上げる。
例えば、新型肺炎が欧州で爆発的に流行しはじめた3月18日に行われたテレビ演説は絶賛され、日本の安倍首相も見習うべきだとの論調がオールドメディアにあふれた。
しかし、その結果ドイツがどのような道を歩み、ヒットラーを含むドイツ国民がどのような結末を迎えたのかは、改めて語るまでもない。
聴衆が演説の内容そのものから受ける影響はせいぜい1割程度で、9割は話者の身振り手振り、表情、声の調子、さらには会場の他の聴衆の態度によるものだ言われる。つまり、演説と言うのは「中身」ではなく「雰囲気」で勝負するものである。
だから、「演説(口)がうまい政治家」は最も警戒すべきなのである。
さらに、メルケル氏は、16年間にもおよぶ任期の間、表面的にはドイツを先進国のリーダーとして維持してきたように見えるが、実はドイツをどうしようもなく悲惨な状況に追い込んだ戦犯なのである。
2021年での退任を表明したのは、2018年10月の総選挙でキリスト教民主同盟(CDU)が惨敗した責任をとるためだが、新型肺炎で世の中が様変わりしている現在、「国難を救うために続投する」と言いだす可能性は無きにしもあらずだ。「国難」を口実に権力を掌握するのは独裁者の常とう手段である。
意外に知られていない事実は、メルケル氏が旧東ドイツで育ったということである。
生まれたのは(西ドイツの)ハンブルグであるが、1954年に、生後数週間のメルケル氏は両親と共に東ドイツへ移住する。ベルリンの壁建設は1961年であるから、当時はまだ東西の往来ができたが、ベルリンの壁建設以降、1989年の崩壊まで幼少期・青年期を含む30年以上の間「マルクス・レーニン主義」をたたき込まれたということである。
東ドイツで「マルクス・レーニン主義教育」を受けたメルケル氏はロシア語に堪能である。逆にKGB時代に東ドイツで勤務していたプーチン氏はドイツ語が堪能である。首脳としてほぼ同時代を生ききた2人の間柄は親密だと考えるのが自然だが、2人が「何語で会話をするのか?」という疑問は、ウォチャーたちの興味の的になっている。
東ドイツで育ったからと言って、共産主義的思想を持っているとは限らないのだが、わざわざ西側から東ドイツに移住する両親の下、東ドイツの共産主義教育の洗礼を受けた人物が、まったく影響を受けていないと考えるのも不自然だ。
プーチン氏と馬が合うのも、政治・信条の共通項が多いからと考えるべきではないであろうか?
また、欧州には媚中派が多いが、その中でもメルケル氏に媚中的行動が目立つのは、共産主義国家に対する共感が原因と考えるべきかもしれない。ドイツが共産主義中国を応援するのも至極当然だし、ドイツが盟主であるEUが左傾化することも後押しているのであろう。
また、環境を始めとしてリベラル(偽装共産主義)的政策を強力に推進する理由もそこにあるのではないであろうか?
ファシズムや共産主義のような「反民主主義」は、リーダーの演説やプロパガンダが優れている。なぜかといえば、その実態が国民を虐げるシステム(組織)であるから、国民の関心を引くために「見た目を良くすること」に注力しなければならないからだ。
つまり、粗悪な商品を立派な箱とリボンで飾り立てる「中身がガッカリな商品」なのである。
逆に、リーダーの演説が今一つでプロパガンダも大したことがない「民主主義国家」は、新聞紙に無造作にくるまれたダイヤモンドといえるであろう。
振り返れば、東西ドイツ再統合がドイツ没落の始まりである。1990年に「ドイツ再統一条約」が調印されて、東西ドイツは統合された。この莫大な統合コストは西ドイツ国民が負担し、東ドイツ国民はただその恩恵を被ったというのが実態だ。
それにも関わらず、旧東ドイツ国民のかなりの数が「共産主義時代への回帰」を望んでいるとされる。
大きな理由は旧東ドイツ地域の所得がいまだに旧西ドイツ地域に及ばないということだと言われる。格差と言っても旧西ドイツの80%は維持しており、統合前の旧西ドイツの25%程度と言われた旧東ドイツの水準からは劇的に改善している。
しかし、壁で隔てられていた時代の西ドイツの情報はほとんど伝わらなかったから、東ドイツでは、親類縁者、友人、さらには隣近所(党幹部は別だが……)も、みんな25%水準であったから気にも留めなかった。つまり、共産党幹部を除くみんなが平等に貧乏であったのだ。
ところが、ドイツ国民として一緒になるとごくわずかの格差でも気になる。望ましいのはその「格差を埋めるべく懸命に努力する」ことだが、世の中の(特に共産主義教育を受けてきた)人々はそのように考えない。
「持っている奴が出せばいいだろ!」と、他人の努力の成果である資産を分捕ることを何とも思わない。確かに、裕福で成功した人々が社会に還元するのは当然であるし、その中には貧しい人々を支援することも含まれる。
しかし、他人の懐をあてにする人々ばかりがのさばったら国家は発展しないし、1989年~91年に共産主義が崩壊したのもそれが原因である。
日本でも、何もしないで文句ばかり言う「クレクレ病」が蔓延しつつある。また、新型肺炎対策におけるバラマキもひどい状況だ。
日本の現在の状況は憂うべきだが、東西ドイツ再統一によって「悪貨」が混入したドイツの状況はさらに深刻である。
ドイツを含むEUが、いまだリーマンショックの処理が終わっていないのに、新型肺炎で追い打ちをかけられていることは、3月31日の記事「新型コロナ危機が『EU崩壊』を引き起こしかねないワケ」などで述べた。
ドイツの経済・社会の混迷は明らかだが、メルケル氏の16年間の独裁は「ドイツの混迷の結果」だとも言える。
ドイツのメルケルはもともと軍産系の権力者だが、コロナ危機前に落ち目で、若手への権力継承を迫られていた。しかし、都市閉鎖策の導入とともに権力を再掌握して強くなった。
Angela Merkel the world leader who has benefited most from her handling of coronavirus crisis.
Her legacy had been shattered on back of refugee crisis and inability to promote her preferred successor.
She’s now at 80% approval and the clear leader of Europe once more.
オバマはカッコいいから嫌いじゃない。だけど今さら若者に政治家と協力しろとか説教するなら、自分が大統領の時代にChangeを果たせなかったことをどう思っているのか聞きたくなるね。
— 篠田英朗 Hideaki SHINODA (@ShinodaHideaki) June 14, 2020
Obama Says Movements Like Black Lives Matter ‘Can’t Just Keep on Yelling’ https://t.co/PpPIc1LqYD
#小川彩佳#太田昌克
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