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感染した人と亡くなった人が世界でもっとも多いアメリカでは、50ある州の7割以上が一部の業種で営業を再開し、経済の回復に向けて動きだしていますが、東部ニューヨーク州は感染を抑えるため今月15日まで市民に外出を控えるよう求め、社会機能の維持に必要な業種以外は在宅勤務を義務づけています。

これについてクオモ知事は11日の記者会見で、入院した人と入院して亡くなった人の数が14日間連続で減少することや、病院や集中治療室の病床の空きが30%以上あることなど7つの条件を州内の10の地域ごとに当てはめて、すべての基準を満たした地域から経済活動の再開を段階的に認めるという方針を示しました。

そして、現時点でこれらの基準をすべて満たしているのは都市部から離れた3つの地域でニューヨーク市を含む都市部は該当していないことを明らかにし、ニューヨーク市内の外出制限の緩和については慎重に対応していく立場を強調しました。

ニューヨーク市の保健当局は、市内で感染者が急速に増え始めたことし3月11日から今月2日までに市内で死亡の届けがあった人の数を過去の同じ時期の死者の数と比較するなどして、新型コロナウイルスに関連する死者数を推計するいわゆる「超過死亡」の数を発表しました。

それによりますと、この期間に市内で死亡した人の数は3万2107人でしたが、このうち2万4000人余りが新型コロナウイルスに関連して死亡したと推計しています。

同じ時期に当局が把握した死者数は、感染の疑いがある人を含めておよそ1万9000人で、およそ5000人が新型コロナウイルスによる死者と把握されてこなかった可能性があるとしています。

ニューヨーク市は、検査や治療を受けずに自宅で死亡したり、検査を受けたものの誤って陰性と判定されたりした人が含まれるものとみています。

ニューヨーク市は「流行の全体像を把握し、致死率に与える影響を知るために、新型コロナウイルスが実際に死亡した人たちにどのような影響を与えたのかさらに調査する必要がある」としています。

トランプ政権では先週、トランプ大統領やペンス副大統領の周辺で働く職員の新型コロナウイルスへの感染が相次いで発覚し、これらの職員と接触した可能性のある政府の対策本部の主要幹部らがみずからを隔離する措置を取るなど、政権中枢での感染の広がりが懸念されています。

これを受けてトランプ大統領は11日の記者会見で、ホワイトハウスの職員にマスクの着用を命じたことを明らかにしました。

大統領執務室がある「ウエストウイング」と呼ばれる建物に出入りする職員が対象になるということです。

アメリカではCDC疾病対策センターがマスクの着用を推奨する一方、トランプ大統領はみずからの着用には消極的で、ペンス副大統領ら側近も公の場で着用しないケースも目立ち批判も出ていました。

ただトランプ大統領はみずからの着用については「周りの人と一定の距離をとっている」として依然、消極的な姿勢を見せました。

またトランプ大統領は感染した職員と接触していた人を検査した結果、陰性だったとして「うまく抑え込めている」と強調し、政権中枢への感染の広がりや危機管理能力への懸念を払拭したい考えとみられます。

トランプ大統領の11日の記者会見では、トランプ大統領が中国系アメリカ人の記者からの質問にいらだちをあらわにし、会見を突然、一方的に打ち切る一幕がありました。

記者会見では、トランプ大統領アメリカでの新型コロナウイルスの検査件数は世界最多で、さらに充実させるとアピールしたのに対し、アメリカのCBSテレビの中国系アメリカ人の女性記者が「日々、アメリカ人が命を落としているのに検査の件数がなぜ重要なのか」と質問しました。

するとトランプ大統領「命を落としている人々は世界中にいる。その質問は中国にするべきだろう。私に聞くな。中国に聞いてくれ」と、いらだちをあらわにしました。

これに対しCBSの記者が「なぜそんな言い方をするのか。特に私に対して」と尋ねると、トランプ大統領「そのようないじわるな質問をする人に対しては誰にでも言う」と非難し、さらに質問しようとしたほかの記者のことばをさえぎって、会見を突然、一方的に打ち切って会場をあとにしました。

トランプ大統領はメディアへの露出を続ける一方、多くの記者との対決姿勢を打ち出すと共に、みずからへの批判の矛先を中国などに向ける主張を展開しています。

全米で最も被害が深刻なニューヨーク州のクオモ知事は、外出や経済活動の制限を緩和する際の「7つの基準」を示しました。

基準には、
▽新たな入院患者が、2週間連続で減少または1日当たり15人未満、
▽亡くなる人の数が、2週間連続で減少または1日当たり5人未満、
▽病院や集中治療室のベッドの空きが30%以上、
▽濃厚接触者を追跡する調査員を住民10万人当たり30人確保できている、
などがあり、州内の10の地域ごとに、基準を満たしたところから段階的に緩和する方針です。

一方で、対照的に人口密度が低く、感染者数も少ない南部オクラホマ州では、具体的な数値目標は示さず、感染の拡大が十分抑え込まれている状況が2週間続くことなどを条件に、段階的に制限を緩和するとしています。

中東のイスラエルは、解除の根拠となる基準は示していませんが、一度緩和したあとに、
▽1日当たりの感染者が100人を超えたり、
▽感染者数が10日間で2倍に増えたりした場合、または
▽重症者が250人を超えた場合には、緩和措置を停止するとしています。

ドイツでは、6日、メルケル首相が、
▽1日当たりの新たな感染者数が数日にわたって1000人を下回ったことや、
▽1人の感染者が何人に感染を広げているのかを示す「実効再生産数」も、継続的に「1」を下回ったことなどを理由にすべての店舗の営業の再開を認めました。

ただし、1週間に人口10万人当たりで新たな感染者が50人を超えた自治体では、直ちに制限措置を再開する「非常ブレーキ」と呼ばれる対応をとることにしており、再び感染の拡大が続く、いわゆる“第2波”を防ごうとしています。

1週間に最大で30万件のPCR検査を行っているフランスでは、
▽救急外来の患者のうち、新型コロナウイルスの感染が疑われる人の割合が10%以上か、
▽集中治療室のベッドの80%以上が新型コロナウイルスの感染者か、
▽そして検査態勢が整っているか、
の3つを基準に、国内の18の地域を「緑」と「赤」に色分けし、「緑」の地域はより対象を広げて制限を緩和しています。

「赤」のパリを中心とした地域では、当局が公共交通機関の乗車率を15%に抑えることを目指し、正当な理由がなければ通勤時間帯の利用を原則、禁止していて、混雑すれば駅を閉鎖するなどの措置を取っています。

イギリスは、
▽医療態勢が十分確保されていること、
▽死者の数が減少し続けること、
▽「実効再生産数」が、流行の収束に向かう目安とされる「1」を下回ることなど、
緩和に向けた5つの基準を設けています。

イギリスは、当初、PCRの検査数が少ないことが指摘されてきたため、政府は、ドライブスルー方式の検査場所を各地に設けるなど、現在は1日におよそ10万件のPCR検査を行い、感染状況の把握に力を入れています。

#中東#EU#イギリス

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