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政府は、新型コロナウイルスの感染拡大でマスクが不足したことから、去年3月から6月にかけて複数の民間業者と契約し、介護施設保育所用などとしておよそ1億5700万枚、全世帯向けにおよそ1億3000万枚の布マスクを調達しました。

これについて会計検査院が調べたところ、ことし3月末時点で介護施設保育所を対象にしたものがおよそ7866万枚、全世帯向けがおよそ405万枚の、合わせて8270万枚余りが、配布されずに倉庫に保管されたままだったことが分かったということです。

布マスク1枚の単価は平均およそ140円で、金額にすると115億円相当に上るということです。

また、保管されていたのは政府が民間から借りた倉庫で、去年8月からことし3月までに、およそ6億円の保管費用がかかっていたということです。

会計検査院は、保管費用の節減に努めるとともに、在庫の解消が見込めない場合は売却や譲渡を検討することも必要だと判断しました。

厚生労働省は取材に対し「当初は、施設に向けて一律、マスクを配布していたが、ひっ迫状況が緩和され、要望があった施設に配布する方式に切り替えたため、保管の必要が出てきた。今後、有効な活用方法を検討していきたい」と話しています。

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