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アメリカ、ホワイトハウスのジャンピエール副報道官は8日、会見で、CIAのバーンズ長官が11月2日から3日にかけてロシアの首都モスクワを訪問したと発表しました。

そして「バーンズ長官はバイデン大統領の指示のもと、政府高官らと現地を訪問し、両国関係のさまざまな問題について議論した」と述べました。

一方、ロシア政府は、安全保障会議のパトルシェフ書記や、対外情報庁のナルイシキン長官が、バーンズ長官と会談したと発表しています。

さらに、ロシア大統領府のペスコフ報道官は8日、記者団に、バーンズ長官がモスクワを訪問した際、プーチン大統領と電話会談を行ったとしたうえで、サイバー攻撃をめぐる問題などについて意見を交わしたと述べました。

アメリカのメディアは、ロシアを拠点とする犯罪集団による、アメリカのインフラ施設や企業を狙ったサイバー攻撃や、軍備管理、それにアフガニスタン情勢などについて議論が行われたと報じています。

米ロ両国をめぐっては、ことし6月に行われた首脳会談で戦略的安定に向けた対話を始めることで合意するとともに、アメリカ側がサイバー攻撃への対応を強く求めています。

アメリカではことし7月、IT企業「カセヤ」の法人向けのソフトウエアが身代金を要求するコンピューターウイルス「ランサムウエア」の攻撃を受け、会社側によりますと、このソフトウエアを利用している企業などおよそ1500社に被害が出たということです。

ガーランド司法長官は8日、記者会見し、ロシアを拠点とするハッカー集団の「REvil」のメンバーのウクライナ人の男を、カセヤにサイバー攻撃を行ったなどとして訴追したことを明らかにしました。

男は先月8日、滞在先のポーランドで逮捕されたということです。

またガーランド長官は、「REvil」の別のメンバーのロシア人の男を訴追し、行方を追っていることを明らかにするとともに、男が身代金として受け取った610万ドル、日本円にして6億9000万円余りを取り戻したと述べました。

バイデン大統領は声明を発表し「ロシアのプーチン大統領と会談した際、サイバー犯罪の責任を追及すると伝えたが、それが成し遂げられた」と成果を強調しました。

一方、国務省は「REvil」幹部の人物の特定につながる情報に対し、日本円にして最大で11億3000万円余りを提供すると発表し、ハッカー集団の摘発を強化する姿勢を示しました。

#反ロシア#対中露戦

ロシアでは、全土で10月末から9日間を企業などの休業日とし、生活必需品を扱う店以外の営業を停止するなど経済活動が大幅に制限されてきましたが、7日、制限の期間が終了しました。

感染者数が最も多い首都モスクワでも、ソビャーニン市長が「状況は安定している」として、イベント参加者や劇場の入場者にワクチンの接種証明の提示を義務づけることなどを除き、ほとんどの制限を8日から解除しました。

ただ、全国の新規感染者数は政府の発表で連日およそ4万人に上り、死者数も1100人台と高止まりしていて、シベリアなどの一部の州では感染拡大が収まっていないとして、さらに1週間程度、強い制限措置が延長されました。

ロシアでは、ワクチンの接種率が34%にとどまっていて、公共交通機関などでマスクをつけていない人も多く、専門家の間では、経済活動の再開がさらなる感染拡大につながるおそれがあると懸念する声も上がっています。

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