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WHO=世界保健機関は26日、専門家などによる緊急の会合を開き、南アフリカで確認された新たな変異ウイルスについて「懸念される変異株」に指定したと発表しました。

指定の理由について、WHOは、現時点で得られている科学的な根拠からほかの「懸念される変異株」に比べ、再感染のリスクが高まることが示されているなどとしています。

呼称は「オミクロン株」としました。

この変異ウイルスについて南アフリカの保健当局は、25日、最大都市ヨハネスブルクのあるハウテン州で、77例の感染例が確認されたと発表していてこれまでに南アフリカに隣接するボツワナのほか、香港やイスラエル、ベルギーでも見つかっています。

今回、WHOが南アフリカで確認された新たな変異ウイルスを現在、広まっているデルタ株などと同じ「懸念される変異株」に指定したことで世界的な監視態勢が強化されることになります。

WHOで新型コロナウイルス対策の技術責任者を務めるバンケルコフ氏は、オミクロン株について「数多くの変異が生じており、中には懸念される特性を持つものもある」と述べたうえで感染力や重症化のリスク、診断やワクチンの効果への影響などについて各国で研究を進めていることを明らかにしました。

南アフリカで確認された新たな変異ウイルスの感染者は、これまでに、隣接するボツワナのほか、香港、イスラエル、それにベルギーで確認されています。

香港で感染が確認されたのは、今月11日に南アフリカから到着したあとホテルで隔離中の男性と、その向かい側の部屋で隔離中のカナダから到着した男性の2人です。

2人はいずれも2回のワクチン接種を終えていたということで、カナダからの男性は、食事の受け渡しのため部屋のドアを開けた際に感染した可能性が高いとみられています。

イスラエルで感染が確認された1人はアフリカ南部のマラウイから戻った人だということです。

ベルギーの感染者はエジプトからトルコを経由して今月11日に到着した人で、ワクチンは接種しておらず、地元の公共メディアは南アフリカやその周辺には滞在していなかったと伝えています。

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