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北海道知床沖で発生した観光船の沈没事故を受けて、運航会社側による乗客の家族への補償についての説明会が7日、斜里町で行われました。

説明会は斜里町役場のウトロ支所でオンラインを交えて7日午後1時ごろから始まり、国土交通省によりますと現地では乗客の家族25人が説明を受けました。

説明会では「知床遊覧船」の弁護士2人が、現地での滞在費用や葬儀費用、それに対人賠償など補償全般について1時間ほど説明したあと、家族ごとに個別の相談に応じたということです。

また、説明会には桂田精一社長も冒頭1時間ほど出席したということです。

会場に出入りする際、桂田社長は報道陣からの問いかけには応じませんでした。

説明会は非公開で行われ、終了後、出席した国土交通省渡辺猛之副大臣は「桂田社長と弁護士からは冒頭、『申し訳ありませんでした、説明会に来ていただいてありがとうございました』と発言があった。私からは桂田社長と弁護士に対して『家族の心労がピークに達しているので、賠償の話が家族の新たな心労につながることのないよう、丁寧に説明して対応してほしい』と話した」と述べました。

北海道の知床半島沖で14人が死亡、12人が行方不明になった観光船の沈没事故は、発生から7日で2週間です。

現場周辺の海域では範囲を広げて捜索が続けられているほか、海底に沈んだ船体の調査に向けて7日午後、調査にあたる無人潜水機を搭載した民間業者の船が網走港に到着し、現場海域に向けて出港しました。

先月23日、知床半島の沖合で乗客・乗員26人を乗せた観光船「KAZU 1」が沈没した事故は、乗客14人が死亡、今も12人が行方不明のままです。

事故の発生から2週間となる7日も、第1管区海上保安本部や自衛隊などが現場周辺の海域の広い範囲で行方不明者を捜しています。

7日午前は、水深およそ120メートルの海底に沈んだ船体の水中カメラによる調査も行われましたが、午後3時現在、手がかりは見つかっていません。

船体の調査に向けては、海上保安庁から依頼を受けた民間のサルベージ会社の船が、7日午後3時ごろ現場からおよそ80キロ離れた網走港に到着しました。

船は午後5時前、現場海域に向けて出港し、今後、準備ができしだい、船に搭載した無人潜水機で調査を行う予定ですが、海上保安本部は7日中の調査開始は難しいという見通しを示しています。

また、深い海に対応できる潜水士を乗せた別の作業船も今後、合流し、今月中には船内での捜索を開始して行方不明者の発見を急ぐことにしています。

北海道の網走港に到着した民間業者の船には無人潜水機が搭載されているのが確認できます。

所有する会社のホームページによりますと、この無人潜水機は長さ2.5メートル、幅1.5メートル、高さ1.8メートルの大きさで、水深2000メートルまで潜ることができます。

カメラのほか、マニピュレーターと呼ばれるアームを備えています。

長野市善光寺で行われている御開帳の最大の行事、「中日庭儀大法要」の天台宗の法要が営まれました。

善光寺御開帳の「中日庭儀大法要」は、本尊の身代わりとして公開されている「前立本尊」をたたえるために営まれ、7日は先月の浄土宗に続いて天台宗の法要が行われました。

楽人たちの笙やひちりきの音に導かれ、華やかな法衣をまとい朱色の傘を差しかけられた僧侶たちが、本堂の前に立てられた回向柱までゆっくりと進み列を作りました。

そして、善光寺大勧進の栢木寛照大僧正がお経を上げ始めると、僧侶たちははすの花びらに見立てた「散華」と呼ばれる色とりどりの紙をまき、一斉に読経しました。

大勧進によりますと、今回は新型コロナ対策として参列者を従来の4分の1ほどに減らしたということで、参拝者たちは手を合わせたり写真を撮ったりしながら華やかな法要に見入っていました。

訪れた女性は「初めて来ましたが、とてもきらびやかで心が洗われた気分になりました。次の御開帳までにはコロナが収まっているといいなと思います」と話していました。

善光寺の御開帳は来月29日まで行われます。

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