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袴田巌さん(86)は、昭和41年に今の静岡市清水区で一家4人が殺害された事件で死刑が確定しましたが、無実を訴えて再審を求めています。

弁護団によりますと、5日は袴田さん本人も東京高裁を訪れ、裁判官が本人から意見を聞く手続きが行われたということです。

その後の三者協議では、袴田さんの姉のひで子さんが意見陳述を行ったほか、最大の争点となっている犯人のものとされる衣類についた血痕の色の変化について、弁護側が先週提出した意見書の内容を説明したということです。

意見書で弁護側は「時間がたつと血痕の赤みがなくなることは検察が行った実験でも証明された。証拠がねつ造されたことがうかがえる」と主張しています。

一方、検察は「実験では一部に赤みが残った」として申し立てを退けるよう求めています。

東京高裁での審理は5日で終わり、裁判のやり直しを認めるかどうか年度内に決定が出される見通しです。

袴田さんの姉のひで子さんは、記者会見で「巌は56年間も無実を訴えてきました。真の自由が与えられることを願っています」と話していました。

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