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57年前、静岡県で一家4人が殺害された事件で死刑が確定した袴田巌さんの再審=裁判のやり直しをめぐって新たな事実が明らかになりました。

9年前に再審を認める決定を出した静岡地方裁判所の元裁判長が、当時、審理の長期化を避けるため検察の不服申し立てに対して反論する異例の意見書を提出していたことがわかりました。この元裁判長が今回、NHKのインタビューに応じ、結果として再審が始まるまでに長い時間がかかったことについて「袴田さんや姉のひで子さんに申し訳ない」と胸の内を明かしました。

袴田巌さん(87)は、57年前の1966年に今の静岡市清水区で一家4人が殺害された事件で死刑が確定しましたが、無実を訴えて裁判のやり直しを求め、今月27日に再審の初公判が開かれました。

再審を最初に申し立ててから実際に始まるまで40年以上かかっていて、この間、9年前の2014年に静岡地裁一度、再審開始決定を出しました。

しかし、検察が不服を申し立て、決定は東京高裁で取り消され、ことし3月に再び再審が認められるという経緯をたどっています。

こうした経緯の中で、9年前に再審開始決定を出し、袴田さんの釈放も認めた静岡地裁の村山浩昭 元裁判長が当時、審理の長期化を避けるため検察の不服申し立てに対して具体的な理由を述べて反論する異例の意見書を東京高裁に提出していたことが、新たにわかりました。

NHKが入手した文書には「検察官は新しい主張をしているわけではなく、すでに検討済みの事柄ばかりであり、何ら有効な反論になっていない」などと、不服の申し立てには理由がないとする主張が強い表現で書かれています。

今回、村山元裁判長がテレビカメラの前で初めてインタビューに応じ、この意見書について袴田さんのために再審を早く始めてほしいという思いがあったとして「高裁への最後の意見表明として、言うべきことは言っておきたかった」と当時の心境を語りました。

その後、東京高裁で再審開始決定が覆されたことについては「どうして取り消されないように決定を書けなかったのかと後悔している。結果として再審開始が遠のいたことについては大変残念であると同時に、袴田さんやひで子さんに申し訳ないという気持ちだ」と胸の内を明かしました。

今月27日の初公判で、出廷が免除された袴田さんに代わって法廷に立ったひで子さんは「巌に真の自由を与えてくださいますようお願い申し上げます」と訴え、一方、検察は改めて有罪を求める立証をしました。

村山元裁判長は87歳の袴田さんが今も死刑囚として生活していることをふまえ「決定が取り消されてからの9年間は無駄だったのではないか。この間に再審を開くことができていれば、袴田さんはすでに無罪になって日常を過ごせたのではないかと思う。ひで子さんが願うように、巌さんが死刑から解き放たれて本当に自由の身になる日が早く来てほしい」と話していました。

#法律(再審・袴田事件・初公判・出廷免除・補佐人姉ひで子会見「のんべんだらりとやっていて、検事の説明を聞いて、『これなら57年もかかるわけだ』と思いました。もっと早く進めてほしい」・静岡地裁村山浩昭裁判長(当時)・意見書を東京高裁に提出していた)

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#法律(再審・袴田事件・初公判・出廷免除・補佐人姉ひで子会見「のんべんだらりとやっていて、検事の説明を聞いて、『これなら57年もかかるわけだ』と思いました。もっと早く進めてほしい」)