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 昨年12月26日に宝塚歌劇団を退団した脚本家・演出家の原田諒氏。5月10日発売号の月刊「文藝春秋」に手記を寄稿し、退団に至る顛末と歌劇団に復籍を求め提訴したことを明らかにした。

 原田氏は2003年に宝塚歌劇団に入団。10年に演出家デビューし、『ロバート・キャパ 魂の記録』(12年)、『For the people-リンカーン 自由を求めた男-』(16年)で読売演劇大賞、18年には菊田一夫演劇賞を受賞している。

 9月に入団したA氏は、原田氏が演出を務める『蒼穹の昴』の演出助手に入りたいと、頼み込んできたという。この頃も、A氏は「色々な方が、僕の師匠が原田先生であることを認知していただいているいみたいで嬉しかったです」「僕は原田先生の演出秘書です」などと、原田氏を慕っている様子がLINEなどから窺える。その後、A氏は別の制作現場に演出助手として加わり、深夜まで稽古場の準備に追われていたようだ。

「〇〇先生(別の演出助手)から原田がバイセクシャルだと聞き、頭痛やめまいがするようになった」などの文言が連なっていた。私の発言は背景事情のある「会話」の一部である。とりわけ、別の演出助手による勝手な性的指向の憶測と流布、それをハラスメントの根拠の一つとすることは人権侵害ではないか。

〈やむなく私は司法の手を借りて復籍を求めることにした。愛する宝塚を相手に訴訟を起こしたが、忸怩たる思いがあるのも事実である。しかしこのまま何もなかったことには出来ない。多くの演劇関係者や友人たちからは「そこまでして宝塚にこだわる必要はない」と諭された。だが宝塚は唯一無二の、何ものにも代え難い世界である。だからこそ宝塚歌劇団は出演者やスタッフに、私が受けたような退職強要を行う組織であってほしくないと心から願う〉

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#宝塚(原田諒セクハラ退団事件)