【速報 JUST IN 】インド無人探査機が月面着陸成功 月の南極付近への着陸 世界初 #nhk_news https://t.co/qlGAgL6u6M
— NHKニュース (@nhk_news) August 23, 2023
インド宇宙研究機関=ISROは、7月14日、南部アンドラプラデシュ州にある宇宙センターから無人の月面探査機「チャンドラヤーン3号」を打ち上げました。
月に向けて順調に飛行を続けてきた探査機は、日本時間の23日午後9時15分ごろから降下を始め、ISROによりますと、午後9時半すぎに月への着陸に成功しました。
インドの宇宙センターでは、探査機が月面に着陸したことを確認すると、技術者たちが大きな歓声をあげ、立ち上がって拍手をして喜んでいました。
月面への無人探査機の着陸に成功するのは、旧ソビエト、アメリカ、それに中国に次いで世界で4か国目です。
また、水が氷の状態で存在する可能性が指摘されている、月の南極付近への着陸に成功するのは世界で初めてです。
インドは前回、4年前に探査機「チャンドラヤーン2号」を打ち上げましたが、月面に衝突し、着陸に失敗しました。
今回が再挑戦となるだけに、国民の期待は非常に高く、地元メディアも大きく伝えてきました。
月の南極付近への着陸は、8月21日にもロシアの無人の月面探査機「ルナ25号」が試みる計画でしたが、途中で通信が途絶え、その後、ロシアの宇宙開発公社「ロスコスモス」は、探査機が月面に衝突して、消失したという見解を明らかにしています。
今回の着陸の成功で、経済成長著しいインドが宇宙開発の分野でも大きな存在感を示した形です。
モディ首相「新たな歴史」
インドの宇宙センターでは、南アフリカで行われているBRICSの首脳会議に出席しているモディ首相とも中継映像で結び、「チャンドラヤーン3号」が月面への着陸に成功した瞬間、モディ首相の喜ぶ姿を映し出しました。
モディ首相は技術者たちが喜ぶなか、「わたしたちはいま新たな歴史を目の当たりにした。長年、インドの科学者たちがこの瞬間のために懸命に働いてきた。14億の国民の支援にも感謝したい。グローバル・サウスの国々もインドに続くことができる」と演説し、今回の着陸成功が歴史的快挙だと強調しました。
「ispace」袴田CEO “時代切り開く成果”
インドの無人探査機が月への着陸に成功したことを受けて、世界初の民間による月面着陸に挑んでいる東京のベンチャー企業「ispace」の袴田武史CEOはNHKの取材に対し「他の月面着陸よりもさらに難しい月の南極付近への着陸に成功し、うらやましさとともに次の時代を切り開くような素晴らしい成果だ」と称賛しました。
「ispace」は独自に開発した着陸船で、ことし4月に世界初の民間による月面着陸を試みましたが着陸に失敗し、来年、月面を走行する探査車を着陸船に搭載して、再び打ち上げることにしています。
次の打ち上げに向けて、袴田CEOは「前回の打ち上げを通してさまざまな知見を得ることができている。我々もしっかり準備し、成功につなげていきたい」と意気込みを語りました。
JAXA 日本初の月面着陸目指し 探査機打ち上げへ
月探査をめぐっては近年、水の存在を示す研究論文が相次いで発表されたことなどを受けて、人類の新たな拠点にしようと、国や民間の競争が激しく、国内でも月面着陸に向けた動きが進められています。
8月26日には、日本初の月面着陸を目指す、JAXA=宇宙航空研究開発機構の月探査機「SLIM」が、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられる予定です。
「SLIM」は、クレーターなどの地形の情報を識別して探査機の位置を把握し、目標地点に誤差100メートル以内で着陸することを目指していて、打ち上げからおよそ4か月から6か月後に月面着陸に挑む計画です。
また、JAXAは、無人探査機「チャンドラヤーン3号」の月面着陸を成功させたインドとともに、来年度以降、別の無人探査機を打ち上げ、月の南極に着陸させて氷の量などを調査する計画を進めています。
#宇宙開発(インド・無人月面探査機「チャンドラヤーン3号」・月面着陸成功(4か国目) ・南極付近(世界初))
月面に衝突して消失した
#宇宙開発(ロシア・月面探査機「ルナ25号」)
#南アジア