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中国の外交トップ、王毅共産党政治局員兼外相は5日、チベット自治区南部の林芝市で開かれたフォーラムで、インドとの間で激化しているヒマラヤ山脈東部の国境紛争に関し、「両国は互いに尊重、信用し合い、ともに地域の統一を保って主権と領土保全を相互に尊重する必要がある」などと述べた。

林芝市は、インドのアルナーチャルプラデシュ州境から約160キロの距離にある。

中国は今年、同州がチベット南部の一部とする地図を発表し、インドを怒らせた。インド外務省は、ロイターのコメント要請に即座に応じなかった。

中国とインドは、2020年の国境衝突の後、関係が冷え込んでいる。

フォーラムは18年にヒマラヤ山脈周辺の国などが参加して始まり、3回目の今年はネパールやパキスタンアフガニスタン、モンゴルなどの政府関係者が出席したものの、インドは18、19年同様に欠席した。

チベットを巡っては、米政府が8月にチベット族の子どもたちを寄宿学校へ入校させて「強制同化」させる取り組みに関与したとされる中国当局者にビザ(査証)発給制限措置を科し、中国側がそうした行為を強く否定。王氏はこれについて、「一部の西側勢力」がチベット問題でこしらえたうそは擁護できず、イデオロギーに基づくもので、やがて事実が明るみに出るだろうと述べた。

#印中(王毅政治局委員兼外相「両国は互いに尊重、信用し合い、ともに地域の統一を保って主権と領土保全を相互に尊重する必要がある」)

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#印中(国境係争地・「標準地図」・表記・インド外務省報道官「根拠がないため拒否する」)

インドの対外諜報機関、調査分析局(RAW)は近隣諸国にとって恐ろしい宿敵だ。パキスタンスリランカ、ネパールはいずれも、RAWが政治に干渉し、暴力行為に携わった非合法集団に関与していると非難してきた。

そして先月、カナダのトルドー首相がバンクーバー郊外で6月に起きたシーク教徒殺害にインド政府の諜報員が関与していたと主張したことで、謎に包まれたRAWが世界的に脚光を浴びることになった。

インドは疑惑を否定し、RAWの支局長を追放したカナダに証拠を提出するよう要求。カナダは、同盟国とは証拠を共有したが、公表はしないとしている。

ロイターは、RAWに詳しいインド人安全保障・諜報当局者6人(退役4人、現役2人)に取材した。彼らの話では、166人の死者を出した2008年のムンバイ同時多発攻撃以降、RAWはより積極的に国際的な役割を果たすべく強化された。

当局者4人によると、RAWは2008年以降、西側諸国での活動範囲を徐々に広げていった。現役幹部の1人は、インドがムンバイ攻撃への関与で有罪判決を受けた米国人の身柄引き渡しを要求しながら果たせなかったことが、RAWが西側諸国での影響力を強める主な動機になったと語る。

RAWは近隣諸国では傍受や技術の面で高度な諜報能力を有しているものの、西側諸国では未だに活動の大部分を人的な諜報活動に依存していると、当局者2人は話す。

当局者5人によると、RAWはインドの他の国家安全保障部門と同様に、2014年の選挙でモディ首相が政権の座に就いて以来、強化されてきた。

ロイターは首相府にコメントを求めたが、回答を得られていない。RAWの責任者、ラビ・シンハ氏はコメント要請に返答しなかった。

取材した当局者6人全員が、RAWは標的型殺人には関与しておらず、そのような任務はないと述べた。

インドの諜報機関関係者やアナリストらは、バンクーバーの事件を契機にRAWに対する監視が世界的に厳しくなる可能性があるとみている。

英ハル大学でインドの諜報活動を研究するディーラジ・パラメーシャ・チャヤ氏は「今回の事件で、RAWに対する世界的な好奇心が高まったことは間違いない」と指摘する。RAWの活動に対する欧米の注目が強まることで、インドの安全保障上の懸念に対する理解が深まる可能性もあるとする。

中国との緊張が高まる中、西側諸国はインドとの軍事・情報協力を拡大している。米政府は2020年、機密情報である地図や衛星データをインドと共有することに合意した。

一方で当局者の1人は、カナダの主張によって、短期的には西側諸国がRAWを信用するのは難しくなるかもしれないと語った。

<ムンバイ攻撃後に影響力拡大>

RAWは長年、パキスタンの治安指導者から宿敵と見なされてきた。直近では9月29日、パキスタンのモスク近辺で50人以上が死亡した自爆攻撃について、同国は証拠を示さずRAWの仕業だと非難した。インド外務省の報道官は、この非難に関するコメントの要請に応じなかった。

一方、インド政府は2008年のムンバイ同時多発攻撃について、パキスタン在住の武装勢力が関与したと公に非難した。パキスタンは自国の諜報員の関与を否定した。

インドの政策当局者の間では、ムンバイ攻撃は近年におけるRAWの大きな失敗だとの見方が共有されている。

ハル大学のチャヤ教授によれば、RAWは1960年代に植民地時代の情報局のロンドン支局を引き継いで発足して以来、欧米での存在感は小さかった。

米国、カナダ、英国、オーストラリアといった国々にいる大勢のインド人ディアスポラ(在外居住民)がRAWの資産だ、と2人の当局者は言う。

しかし、居住国で監視下に置かれる危険を避けるため、ディアスポラは安全保障活動よりも、政治的影響力を強めるための運動に利用されているという。

カナダ放送協会は2020年、インドと中国がディアスポラを利用して同年の連邦選挙の候補者に影響を及ぼす可能性があるとして、カナダの安全保障当局が監視していると報じた。

最近引退したRAWの高官は「我々の存在感は、世界の中で以前は重要視されていなかった部分で拡大している」と話す。

南アジアのスパイ組織に関する書籍の共著者であるエイドリアン・レビ氏は、RAWは近隣諸国で「標的を絞った殺害や失踪事件などの直接的な行動に長年関与してきた」と言う。そうした行動は代理人を通じて手配されるため、インドは関与を否定できるのだという。

インドは多くの国々と友好関係にあり、身柄の引き渡しや要注意人物への接触といった目的を達成できるため、一般に南アジア以外での秘密工作は不必要だと考えている、と当局者のひとりは語る。

レビ氏は、RAWは西側諸国での活動には「細心の注意を払っている」と話す。

<政治的支援>

RAWはニューデリー中心部の看板もない殺風景なオフィスビルで活動している。ロイターは、予算や規模など、RAWの運営に関する具体的な情報を得ることはできなかった。

RAWは1968年にロンドンの情報局から分離し、当初は1962年の中印国境紛争を受けて中国を監視する任務を負っていた。シンクタンク米外交問題評議会の2008年の報告書によると、RAWは設立当初からイスラエル諜報機関モサドや米中央情報局(CIA)と密接なつながりを持っていた。

当局者らによると、モディ政権下で政治的影響力を持っていた勢力が、RAWの「存在感、重要性、能力」の拡大を要求した。以前はRAWに十分な資源と政治的支援を提供しなかった政権もあったという。

前出のレビ氏は、モディ政権下でインドの国家安全保障は「外交と取引だけでなく、アナログ、デジタルを問わず直接的な行動にもずっと積極的になった」と語る。ただ、RAWが活動を拡大するにつれ、その法的枠組みは、現代の民主主義国家がスパイ活動を行う上では不十分なものになったという。

インドの連邦議会と州議会を研究するグループ、PRSによれば、RAWは議会や憲法の正式な後ろ盾がなく、政府命令の下に設立されたため、立法による監督を免れている。レビ氏は、この結果、実質的な管理と司令はモディ首相に集約されていると指摘する。

#インド(対外諜報機関「調査分析局(RAW)」・西側諸国で静かに活動拡大)

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#加印(カナダ国籍シーク教有力指導者ハルディープ・シン・ニッジャル暗殺事件・トルドー首相「いかなる形であれ外国政府の関与の下、カナダ国籍者がカナダ国内で殺害されるのは我が国の主権に対する受け入れがたい侵害だ」・インド外務省「カナダ外交官追放」・インド「カナダ人へのビザ発給業務停止」「証拠が示されていない」・トルドー首相「『ファイブ・アイズ』の共有情報を通じて知った」・インド「カナダ外交官41人の国外退去要求」)

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#南アジア