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米政府当局者は11日、イランによるイスラエルへの攻撃を見込んでいるが、米国を戦争に巻き込むほどの規模にはならないとの見方を示した。

シリアのイラン大使館周辺に今月初め、イスラエル軍戦闘機によるものとみられる攻撃があり、軍司令官など7人が死亡。イランは報復すると表明している。

ホワイトハウスは、中東で紛争が拡大することを望んでいないとし、シリアのイラン大使館空爆に米国が関与していないことをイランに伝えたと明らかにした。

イランに対し、この攻撃を口実に中東情勢をエスカレートさせないよう警告した。

イラン筋がロイターに語ったところによると、同国は深刻な事態悪化を避ける形で大使館空爆に対応し、性急な行動は取らないと米側に示唆したという。

シリアにある大使館を攻撃され、イスラエルへの報復に踏み切る懸念が高まるイランに対し、ドイツと英国は11日、自制を促した。

イランの最高指導者ハメネイ師は1日の大使館攻撃を受け、イスラエル「罰せられなければならず、そうなる」と述べて報復を宣言。

一方、イスラエルのネタニエフ首相は11日、「われわれに危害を加えるものは誰であれ、同じ目に遭わせる」と述べた。

イランの関係筋によると、同国は米政府に対し、イスラエルへの報復で本格的な緊張激化や拙速な行動を避けたい考えを示唆している。

ドイツのベーアボック外相はイランのアブドラヒアン外相に対し、さらなる緊張激化を回避するべく「最大限の自制」を求めた。

英国のキャメロン外相も11日、アブドラヒアン外相に対し、中東の紛争を拡大させるべきではないと訴えたと明らかにした。

ロシアのペスコフ大統領報道官もまた、「中東情勢の完全な不安定化を招かないよう全ての人が自制を保つことが非常に重要」と述べた。

国務省のミラー報道官によると、ブリンケン国務長官はトルコ、中国、サウジアラビアの外相らと電話会談し、情勢の激化を招かないようイランへの働きかけを求めた。

イランはシリアのイラン大使館攻撃を巡るイスラエルへの報復について、事態の急激なエスカレートを避け、性急な行動を取らない考えを仲介国を通じて米国に伝えた。イランの情報筋が明らかにした。

イランのアブドラヒアン外相が7日にオマーンを訪問した際に米国へのメッセージを伝えた。

米情報機関に近い筋はこのメッセージを承知していないと述べた。ただイランは報復が「制御されたエスカレートしない」形で、「地域の代理勢力を使ってイスラエルに一連の攻撃を行う」計画であることを非常に明確にしていると指摘した。

イランがオマーンに託したメッセージは、イスラエルのさらなる行動を抑止すると同時に、米国の介入を招くような軍事的衝突は避けたいというイランの慎重なアプローチを反映している。

イランの関係筋によると、アブドラヒアン氏はオマーンでの会談で、イランの要求が満たされれば緊張緩和に応じる意向を示した。

要求の一つはパレスチナ自治区ガザ地区の恒久的停戦で、もう一つはイランの核開発を巡る協議の再開だと明らかにした。

またイランがイスラエルに対して「制御された攻撃」を行った場合、米国が関与しないという保証を求めたが、米国はオマーン経由でこの要求を拒否したという。

<イランの「難問」>
ユーラシア・グループのアナリスト、グレゴリー・ブリュー氏は、イランの最高指導者ハメネイ師は「戦略的な難問に陥っている」と指摘した。

イランは抑止力を回復し、また共闘する抵抗勢力の信頼を維持する必要があるが、報復がイスラエルの大規模で破壊的な反応を招き、米国も支援する公算が大きいとの見方を示した。

イランの情報筋によると、米国はイランに対し自制と外交の活用を求め、直接攻撃があった場合にはイスラエルを支持すると警告した。

イスラエルのネタニヤフ首相がイランを戦争に巻き込むことを狙っているとイランは考えており、そのためイスラエル領土への直接攻撃は避け、代理勢力を活用する可能性があるという。

関係筋は核協議再開によって大惨事を防ぐことができれば、米国は同意する可能性があるとの認識を示した。

合意形成を目指すものでなく議論を行うことが目的であっても、米国が巻き込まれる地域紛争激化のリスクを最小限に抑えられるのなら十分に価値があるように思われると語った。

イスラエルのネタニヤフ首相は11日、同国がパレスチナ自治区ガザで戦闘を続けながら、他の地域でも幾つかのシナリオに備えていると述べた。南部の空軍基地を訪問後に首相府がネタニヤフ氏の発言内容を公表した。

ネタニヤフ氏は「われわれに危害を加えるものは誰であれ、同じ目に遭わせる。攻撃、防御の両面においてイスラエルの安全保障上の全てのニーズに対応する準備ができている」と強調した。

同氏の発言は、シリア首都ダマスカスにある大使館を攻撃されたイランの報復を念頭に置いたものとみられている。

この攻撃についてイスラエルは当事者だと公式に認めていない。ただイラン最高指導者のハメネイ師は10日、イスラエルは「必ず罰を受ける」と語り、報復攻撃を改めて示唆した。

イスラエルのネタニヤフ首相は11日、視察した空軍基地でパレスチナ自治区ガザ地区以外での「シナリオ」を準備していると発言し、イランが攻撃してきた場合に備えていることを示唆した。

シリアのイラン大使館領事部への空爆を受けて、イランが近く報復攻撃を行う可能性があると米当局者が警告して以来、中東全域で緊張が高まっている。

領事部への空爆について、イランはイスラエルによる攻撃だと非難している。この空爆ではイラン革命防衛隊で国外作戦を担う「コッズ部隊」の司令官らが死亡した。

首相官邸の声明によると、ネタニヤフ氏はテルアビブの南にあるテルノフ空軍基地で隊員を前に、ガザでの戦争の真っ只中にあり、人質を取り戻すべく絶え間なく取り組んでるとした上で、「他の方面での難題を含むシナリオに備えている」と述べたという。

また、攻撃を受けることを想定した戦略を練っていると明らかにし、「われわれに危害を加える者に対して、われわれも危害を加える。防衛、攻撃の両方で安全保障上のニーズを満たす用意ができている」と説明した。

中東のシリアにあるイラン大使館がイスラエルによるとみられる攻撃を受け、イランが報復措置をとる構えを示す中、アメリカは、イスラエルの防衛を支援する立場を示し、イランをけん制しています。

今月1日、シリアにあるイラン大使館がミサイル攻撃を受けたことをめぐり、イランはイスラエルによる攻撃だとして、報復を宣言しています。

イランによる大規模な報復攻撃の可能性も伝えられる中、アメリカ国防総省は11日、オースティン国防長官がイスラエルのガラント国防相と電話で会談したと発表しました。

声明によりますと、オースティン長官は、「イランの攻撃からイスラエルを守ることをアメリカは全面的に支援すると約束した」としていてイスラエルを支援する姿勢を強調することで、イランをけん制するねらいがあるとみられます。

一方、中東地域の緊張がこれ以上高まることのないよう、周辺諸国などへの働きかけも続いています。

アメリ国務省のミラー報道官は11日の記者会見で、ブリンケン国務長官がイランと友好関係にある中国の王毅外相のほか、トルコのフィダン外相などと電話で会談したことを明らかにしました。

ミラー報道官は「ブリンケン長官は、イランと関係のある国々に対し、対立を激化させるべきではないとイランに伝えることが自国の利益にもなると伝えている」と述べ、緊張の激化を回避するための働きかけが強まっています。

パレスチナイスラム組織ハマスの指導者イスマイル・ハニヤ氏は11日、自身の息子3人が死亡したイスラエルのガザ攻撃後も、停戦と人質解放のための交渉を模索していると述べた。

ハニヤ氏は拠点とするカタールで、今回の空爆が停戦と人質解放の協議に影響するかとの質問にパレスチナ人民の利益が全てに優先する」と述べた。

また、合意を求めているが、イスラエル側が交渉を先送りしており、要求への回答を避けていると語った。

同氏の息子3人が死亡した10日の空爆を巡っては、指揮官らの承認なく行われたと、イスラエルメディアが11日に伝えた。ネタニヤフ首相やガラント国防相も事前に知らされていなかったという。

ハマスの報道官は、イスラエルとの合意の鍵について「恒久的な停戦から始まる」とし、交渉プロセスにおける最優先事項はガザにおける避難民の帰還とイスラエル軍の完全撤退だと述べた。


#パレスチナガザ地区ハマス大規模攻撃「アルアクサの洪水」・189目②)

#パレスチナガザ地区ハマス大規模攻撃「アルアクサの洪水」・190目①)