ブラジル最高裁、ボルソナロ前大統領に自宅軟禁命令 https://t.co/m1Y9VwdTmZ https://t.co/m1Y9VwdTmZ
— ロイター (@ReutersJapan) August 4, 2025
ブラジル当局は4日、クーデターを企てた罪で公判中のボルソナロ前大統領を自宅軟禁とした。これにより、トランプ米政権との緊張がさらに高まる可能性がある。
最高裁判所のモラエス判事は、ボルソナロ氏が先月に課された司法上の拘束命令に従わなかったと判断し、軟禁命令を出した。
また、弁護士や裁判所が許可した人物を除き、ボルソナロ氏が面会を受けることや、直接または第三者を介して携帯電話を使用することも禁止した。
ボルソナロ氏の広報担当者は、同氏が4日午後に自宅軟禁に置かれ、携帯電話が押収されたと確認した。
ボルソナロ氏に対する行動制限は、同氏がトランプ氏の干渉を求めたという疑惑を巡って課された。トランプ氏は良好な関係にあるボルソナロ氏が2022年の大統領選敗北後にクーデターを企てたとして起訴されたことを「魔女狩り」と称し、ブラジルに50%の関税を課すと発表した。
米国務省は4日、ボルソナロ氏を自宅軟禁としたブラジル最高裁の決定を非難した。
同省西半球局は「米国が制裁対象とした人権侵害者であるモラエス判事は、ブラジルの制度を利用して反対派を黙らせ、民主主義を脅かし続けている」とXに投稿。ボルソナロ氏が公の場で自己弁護する能力にさらなる制限を課すのは公共サービスではないとし、同氏に発言の機会を与えるよう求めた。
ボルソナロ氏の息子、フラビオ・ボルソナロ上院議員はCNNブラジルの取材に対し、モラエス判事による4日の命令は自身に対する米国の制裁への「明確な復讐の意思表示」だと述べた。
また、もう一人の息子であるエドゥアルド・ボルソナロ下院議員は、モラエス氏を「ためらうことなく罪を重くする制御不能な精神異常者」と呼んだ。
ブラジル最高裁 前大統領に自宅軟禁などの命令 SNS拡散でhttps://t.co/q4anReGQIn #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) August 5, 2025
ブラジルの最高裁判所は、クーデターを企てた罪などで起訴されているボルソナロ前大統領が裁判所の命令に背きSNSでメッセージの拡散を続けたとして、自宅軟禁などを命じました。前大統領と関係が近いアメリカのトランプ大統領はブラジルへの政治的圧力を強めていて、今回の措置が両国関係にどのような影響を与えるか注目されます。
ブラジルのボルソナロ前大統領は大統領選挙の結果を覆そうとクーデターを企てた罪などで起訴されていて、ブラジルの最高裁は7月、前大統領がみずからの裁判をやめさせようとアメリカ政府に対し裁判所の職員などに制裁を科すよう求めたとして、夜間や週末の自宅軟禁とSNSの使用禁止を命じていました。
しかし、最高裁によりますと、前大統領はその後も息子のSNSなどを通じてみずからのメッセージを拡散し続けたため、4日、前大統領を自宅軟禁にするほか、携帯電話の使用禁止なども命じ、より強い措置に踏み切りました。
ボルソナロ前大統領と関係が近いアメリカのトランプ大統領は、前大統領が政治的迫害を受けているなどとして、ブラジルからの輸入品に対し、一部を除いて合わせて50%の関税を課す大統領令に署名し、政治的圧力を強めています。
これに対してブラジル政府は、圧力には屈しない姿勢を示していて、今回の措置が両国関係にどのような影響を与えるか注目されます。
米国務省“命令を非難”
これについて、アメリカ国務省は4日、SNSへの投稿で、「ボルソナロ氏が公の場でみずからを弁護する能力をさらに制限することは公共の利益に反する。ボルソナロ氏に発言を許可せよ」と訴えました。そのうえで「アメリカは、ボルソナロ氏に自宅軟禁を命じたモラエス判事の命令を非難し、制裁対象の行為を助長するすべての関係者の責任を追及する」としています。
トランプ政権は、ボルソナロ前大統領が政治的迫害を受けていると反発し、ブラジルからの輸入品に高い関税を課す方針を示しているほか、前大統領の裁判を担当する最高裁のモラエス判事ら裁判官とその家族に対し、アメリカのビザを取り消す制裁措置をとるなど圧力を強めています。
#ブラジル
#中南米(250805)