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「小さな意見の違いは決定的違い」ということ(八)

 日本人は反省好きで、とかくに先の大戦の原因は日本にのみあるように叙述されてきた。満州事変、国際連盟脱退、支那事変、三国同盟調印、インドシナ半島進駐、そして真珠湾攻撃……という順序で日本は国際秩序の撹乱者の役割を演じた、と日本人自らが思いこんでいる。

 しかし、アメリカの「戦意」が戦争を成立させたもう一つの重要な要素なのである。そしてその戦意にもそれなりの「歴史」があるはずである。

 私の言いたいのは両サイドの戦意の歴史を並立的に比較しつつ、叙述しない限り、公平な歴史叙述には決してならないだろうということである。その意味で日露戦争以後にアメリカに兆した反日感情は見落とすことのできない戦争誘因の発端である。