新春恒例「歌会始の儀」 お題は「火」
皇居で「歌会始の儀」 お題は「火」
歌会始の儀:「火」を題に皇居で
天皇陛下
炬火台に火は燃え盛り彼方なる林は秋の色を帯び初む
皇后陛下
灯火(ひ)を振れば彼方の明かり共に揺れ旅行(ゆ)くひと日(ひ)夜(よる)に入りゆく
皇太子さま
蒼(あを)き水たたふる阿蘇の火口より噴煙はのぼる身にひびきつつ
同妃雅子さま
ともさるる燭の火六つ願ひこめ吹きて幼なの笑みひろがれり
秋篠宮さま
囲炉裏の火見つつ話を聞くときに心ときめく古老らの智に
同妃紀子さま
夕闇にかがり火あかくてらしたる鵜匠は手縄かろらかにひく
常陸宮さま
新嘗の篝火の火は赤や黄となりてとびちり闇を照らしぬ
同妃華子さま
しづもれる宮居の杜の夕つ方かがり火たきて御(み)祭をまつ
三笠宮妃百合子さま
萌えいづるものをたのみて山やきの火はたちまちにひろごりてゆく
高円宮妃久子さま
暮れそめし賢所(かしこどころ)の大前に衛士の焚く火の清らかに燃ゆ