https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

尾高・宮沢論争 - Wikipedia

尾高は、与えられた具体的な条件の下でできるだけ多くの人々の福祉をできるだけ公平に実現しなければならないという筋道、すなわちノモス(社会制度上の道徳)に従った政治をしなければならず、主権が国政のあり方を決定するものであれば、主権はノモスに存在しなければならないとして、天皇主権であっても国民主権であってもノモスの主権は変わらないとして、象徴天皇制国民主権の調和を図った。

これに対し宮沢は、国政のあり方を最終的に決める力を主権として捉えるのであれば、それを最終的に決める力を持つ具体的人間は誰なのかという問題(君主に主権があるのか、国民に主権があるのかという問題)、仮にノモス主権が承認されたとしてもノモスの具体的な内容を決めるのは誰なのかという問題が残り、ノモス主権説は主権の所在に関する回答になっていないと主張した。

なお、宮沢説によっても、そもそも主権を制約する原理があるのではないかという問題は残る(尾高説は、この問題に対する回答とも評価できる。)が、この問題は現在では少なくとも主権の所在に関する問題とは捉えられていない。

法学概論 (有斐閣全書)

法学概論 (有斐閣全書)

自由論 (名著復刻)

自由論 (名著復刻)

全訂 日本国憲法

全訂 日本国憲法

憲法 (有斐閣全書)

憲法 (有斐閣全書)

憲法講話 (岩波新書)

憲法講話 (岩波新書)