https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

田原総一朗の政財界「ここだけの話」田原総一朗 × 田勢康弘(2)

今回の事件でも、小沢さんの元秘書で現議員の石川さん(石川知裕衆議院議員)が事情聴取を受けましたが、報道では受ける前からまるで犯人扱いですよ。がーっと書く。しかし、その次に元秘書で元議員だった高橋さん(高橋嘉信氏)が事情聴取を受けたときは、どこも書かなかった。それで私がいくつかの新聞やテレビに、なぜこんなに差があるのかと聞くと、実は検察が書くなとブレーキをかけたと言うのです。

検察の場合はルールがあって、特定された担当の幹部がいて、それ以外に取材に行くと記者クラブから除名されるとか、出入り禁止になるのです。つまり、皆、同じ人から同じ話を同じタイミングで聞いている。というよりは、聞かされていることになるのですね。それで事件が作られていきますから、裁判の結果に関わらず、(書かれた人は)そこで社会的なペナルティを受けてしまうわけです。

郷原信郎さんが「司法記者の友人が全く来なくなった、前はいっぱい来ていたのに」と言っています。どうしてかと聞くと、検察が「郷原のところにはもう行くな」と言っていると。言うことをよく聞くんですねえ。

談合の取材をしている側が、談合しているというわけですか。最もかたくなにシステムを守っている、それが司法ジャーナリズムということですねえ。

1932年にフランクリン・ルーズベルトが大統領になってニューディール政策をとった。そのとき、フォード社がPラインという大量生産ラインを作って、これが景気を良くしました。今、そういう会社がアメリカにあるのか、ないのか。

田勢 戦争をした当事国同士が、自分たちの戦争は間違っていたと言うことはあまりないと思います。だけど、そんな難しいことは考えないで、負けた戦争は間違っていたというふうに考えればいいのではないでしょうか。

田原 私は、政治家およびジャーナリストも、そう考えていいと思っています。が、それとは別に学者の世界というのがあるでしょう。どう思いますか。

田勢 それは必要なことで、しかし、それを現実の政治に反映させるまでに熟していないのではないでしょうか。時間がまだ足りないのでは。