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宮大工、小川三夫さんが語る“日本のもの作り”

 「本物ってもんは、いつも人の心を打つんだよ。どんな人にも訴えるものが本物。それで本物を作るには、嘘や偽りなく一所懸命やるしかないんだな

 「法隆寺を建立するにあたっては大陸から技術が伝わったと言われているんだけど、実際に作業をしてみると、日本独自の技術が盛り込まれているんだよ。日本は雨が多いからな、乾燥した大陸と違って軒を長くする技術なんかが必要だったんだね」

 「木に代表される自然物を取り入れてきたことが、日本のもの作りの特徴じゃないかな。大自然に溶け込むようなもの作りだね。宮大工の仕事で言えば、それぞれ性質が異なる何本もの木をうまく組み合わせてきれいなものを作るという技術が代々受け継がれていてさ、俺はそれを“ふぞろいの美”って呼んでる」