例えば、小さいころからソロバンを習っていると、頭の中の映像化したソロバンがはじける仕組みができて、後から理論回線ができる。
大人は既成概念ができあがっているから、それを崩さないと変わらない。
しかし、子供はあっという間ですよ。すると大人も変わらざるを得ない。
西洋の学問を突き詰めるとすべて分析で上に広がっていく、東洋はすべて根に戻る。だから、東洋が基本だけど、両方バランスをとることが一番大事だと言われてました。
例えば、木を茂らすためには、上ばかり見ていてもダメで、枝を剪定したら根が張る。根が張ると木は上にどんどん広がる。木と根のバランスが一致した時に木は育つんです。
高度な専門技術で一時的に脚光を浴びた会社でも、そのうちダメになるのは、人間学が欠けているのではと感じることがあります。
安岡先生は、人間にとって縁ほど不思議なものはなく、人との縁を大切にとも言われていました。根を鍛えて知識をつける、そして徳が大事だと。
