「烽火四隣に起こり またまさに我が狂を発せんとす」
「英雄というものは、変なきときには貧民にまじって潜伏し、いざ変あらば、竜が舞うように行動しなければならぬ」
晋作がいう「回天回運」の挙兵だったが、付き従うのはのちの初代総理大臣、伊藤博文をはじめ、80人ほど。このわずかな「革命軍」が、徳川幕府への忠誠を誓う恭順派で固められた長州藩政府をひっくり返し、維新への歴史の流れを急加速させる。
冒頭は、幕府・諸藩の連合軍が、四方から晋作を中心とした長州新政府を攻め込もうとしていたころ、詠んだものだ。
≪笑うて四隣に砲声が聞こえるを待つ≫という句もある。