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【今日の突破口】ジャーナリスト・東谷暁 「改革政治」阻止が使命

 少し前のことだが、自民党総裁に選出された谷垣禎一氏が、小泉純一郎元首相にあいさつに訪れたところ、小泉元首相が「小泉構造改革路線を忠実に継いでいるのは民主党ではないか」と述べたというのである。ここには、今の自民党が復活するための、最大のヒントが含まれているといえよう。

 小泉改革が、それまでの自民党政治の構造を徹底的に破壊したことは、誰しもが認めることだろう。政治学者の多くは、それこそ冷戦以後の日本が、グローバル化に適応するための改革として称賛したものだった。

 こうした状況のなかで、自民党内に、構造改革路線への回帰が党復活の道だと主張する政治家が多くなっているのは、実に驚くべきことだ。しかも、それが保守の再生と呼ばれていることにも呆(あき)れざるをえない。保守思想は改革のための改革を批判し、構造を攻撃の対象にすることを最も忌避してきた。ましてや、自民党を崩壊に押しやった小泉型の「改革政治」を追求することなど、保守思想からはもっとも遠いところにある。

自民党が保守を名乗るかぎり、「改革政治」の競い合いをするのは倒錯であり、それを回避し阻止することこそが使命のはずである。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20090207#1233993940(悪を去ることにおいてはラディカル)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20080806#1217977902(天籟)