2009-11-26 ■ 人 芸術 人 芸術 【次代への名言】樋口一葉編(4) 「お嫁っていうものは、たべるためにいくのかい?」 「母が安楽に暮らし、妹に良縁があるならば、わたしは路頭に倒れてもよい」。 「難儀をしている人がすがりついてきたら、つきはなすことはできまい」(伊東夏子)という人だった。事実、身一つで頼ってきた遊女をかくまったこともある。 「女性の小説の多くは、月謝が化けたものだが、一葉女史はひとり、其(その)優しい心と、烈(はげし)い抵抗力と血と涙で実世間を写したのだ」。幸田露伴の述懐である。