【話の肖像画】笹川良一研究(下)東大名誉教授・伊藤隆(77)
言うだけではなく行動した。そしてそのことを(世間に)言わないんです。
世の中のためにならなければならないという使命感があった。父母の教育もあった。戦前の日本人は公のため天皇のためと同義的に、国家のため家のためという公共の精神に突き動かされていた。それがこの人の生き方。それもいちずに。いい男ですし…大変だった。
−−「黒幕」イメージは一体、どこから?
伊藤 つげ口する人がいろいろいた。日本の側から流布したのではないかと思います。