https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

円高だけが問題なのか?|岸博幸のクリエイティブ国富論|ダイヤモンド・オンライン

 日経新聞を中心とする最近の新聞の報道には違和感を感じざるを得ません。トーンとしてはだいたい「徐々に景気が回復傾向にあるのに、円高の進行でその足が引っ張られかねない。政府は円高への対応をすべき」という感じですが、これほど偏った見方はないように思えます。


 そもそも、円高が進み出す前から景気は悪いのです。東京などの大都市圏や大企業については、中国特需やエコポイントなどの景気対策の恩恵で多少は良くなっているのは事実ですが、地方の景気はかなり深刻です。私は講演で地方に行くことが多いのですが、地元の企業経営者の方々のお話を伺うと、日本の北か南かの区別なく、一様に同じような状況を聞かされます。

 よく考えると、昨年は景気低迷の原因としてリーマン・ショックの影響ばかりが喧伝されました。そして今回は円高の影響が騒がれています。このように、どうも景気への懸念の材料としては海外要因ばかりが強調される傾向にありますが、明らかにおかしいと言わざるを得ません。

 でも、円高ばかりが景気悪化の原因であるかのように政府が自己正当化し、新聞もそれに迎合してしまうようでは、とても正しい政策対応は望めないと言わざるを得ません。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20100812#1281622321