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民主代表選:小沢氏、裏方一転名乗り 政界再編主導にらむ

 あえてトップを狙わず、「二重権力」「剛腕」の名をほしいままにしてきた民主党小沢一郎前幹事長が、首相の座に直結する民主党代表選に名乗りを上げた。衆院当選14回、68歳。民主、自民両党を分裂させたうえでの政界再編を、政治家生活最後の大仕事と考えたのか。周辺によると、小沢氏は首相として政界再編を主導し、早々に自分の後継首相を選んで裏方に再び戻るとのシナリオを希望しているという。

 小沢氏は、89年に47歳の若さで自民党幹事長に就任して以来約20年、「2大政党制」に基づく政界再編を目指し、自民党離党後の93年と09年に非自民政権を樹立した。政権交代の節目には、政党トップよりも幹事長、代表代行、代表幹事などのナンバー2として実質権力を掌握してきた歴史でもあった。

 小沢氏は自らの首を縦に振れば、間違いなく首相に就任できたことがある。91年10月、ポスト海部(俊樹首相)の自民党総裁選に、所属していた自民党竹下派の会長だった金丸信元副総理から立候補するよう強く求められた。金丸氏は「一郎、お前がやれ」と諭したが、小沢氏は固辞した。

 小沢氏は政治の師匠だった田中角栄元首相から「政党人の最高ポストは幹事長だ」と教えられたことを固く信じていた。96年に発刊された自らのインタビュー集で「極言すれば、自分のやりたい政治を実現するためには、むしろ総理にならない方がいい」とまで言い切っている。

 小沢氏は出馬を決意するにあたり、側近に「菅政権の存続は国益に反する」と語った。この側近は「代表選で負けても、政界再編で勝てばいい。敵、味方を仕分けする」と小沢氏の胸中をそんたくしてみせた。