「勇気とは無謀と臆病との中庸(ちゅうよう)にあり、これこそが最善の状態といえるのである」(アリストテレス)
「中庸の徳たるや、其(そ)れ至れる(至上であること)かな」
「中庸はわれわれにとって最高・最善の状態であり、道徳は中庸にある」
アリストテレスの結論だが、彼は具体例をあげている。冒頭はその一つ。ほかに「自慢」と「偽善」の中庸が「正直」、「追従(ついしょう)」と「傲慢」の中庸が「親愛」、「卑屈」と「野卑」の中庸が「威厳」といった具合である。
彼はまた、《人は本性として善(よ)いものを望むが、本性に反し、堕落した結果、悪しきものを望む》ともつづっている。
アリストテレスによれば、この思想は政治や法に応用できるのだという。
過不及のない状態をいう。
下段をば陽の心を陰に見て打突く剣を清眼と知れ
上段は敵の心を踏定め陰の心を陽にこそ見れ
中段は敵の心をその中にうつり調子を同じ拳に