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【イチから分かる】「日本の囲碁の実力」 スパルタ中国に突き放される

 日本を活動拠点にする囲碁棋士が6月5日から、初めて中国の国内リーグ戦に参戦した。日本棋院大竹英雄前理事長(70)の指揮のもと、趙治勲二十五世本因坊(56)ら4人でチームを組んで7局戦った結果は、2分け5敗で最下位。四半世紀前まで世界の囲碁界を牽引(けんいん)してきた日本も、近年は韓国と中国に差を広げられるばかりだ。

 3〜5世紀ごろに中国から伝来した囲碁は、石をあらかじめ置いていたルールを廃止し遊戯の幅を広げたことや、江戸時代にプロ棋士が誕生するなど庶民まで楽しめるようになったことがあって本家をしのぎ、日本のお家芸になった。

 戦後、台湾から林海峰名誉天元(70)が、韓国から趙二十五世らが活躍の場を求めて来日。一方で1970年代から、藤沢秀行名誉棋聖(1925〜2009年)らトップクラスが韓国や中国に出向いて若手を指導するなど、先進国の役割を果たしてきた。

 日本を手本に、各国でプロ対局が活発化したのに伴い、世界一を決めようと1988(昭和63)年、「世界選手権・富士通杯」が創設された。初年度から日本勢が5連覇したが、徐々にその実力差は接近。21世紀に入ってからは、日本の(棋院に所属する)棋士は3勝しかできていない。

 甲級(12チーム)に次ぐリーグでの敗戦で、日本は改めて中国囲碁界の層の厚さを知らされた。