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「エリザベート」で夢のガラコンサート実現!

 トート、エリザベートを経て再びトート役に帰って来た一路は、歌唱の表現力に一段と深みをまし、まさにこの世のものとは思えないトートを体現。男役を経験した女優はやはり男役を演じているときが一番しっくりくるのだなあということを再確認させてくれた。

 一方、エリザベートの花總。これも絶品だった。少女時代の初々しいかわいさから成熟した女性の美しさ、さらに母として女としての孤独と悲しみと、女性の一代記を2時間半の間に凝縮して見せきった。退団後6年、その間女優業は「ドラキュラ」「ディートリッヒ」に出演したもののおつきあい程度だったことを考えると、その圧倒的な存在感は見事というほかない。

 フランツの高嶺にもそれはいえた。歴代フランツのルーツはこの高嶺が作り上げたものだったということが分かる品格のある芝居だった。