【時代のサカイ目】「半沢」オネエ言葉で注目…片岡愛之助の素顔と意外な生い立ち - 芸能 - ZAKZAK
愛之助の芸歴は長いが、彼は世襲が大半を占める生粋の歌舞伎人ではない。
歌舞伎とは無縁の、祖父が鉄工所を経営する家庭で育った。自宅近くは工場地帯で、ダンプの往来が激しかったため、外に出て遊ぶのは危険だと言われて育つ。
そのため、家にばかりいる息子を見かねた母親が、松竹芸能の子役募集オーディションを受けさせ、合格。塾がわりに養成所に通わせながら、子役としても活躍。松竹歌舞伎の仕事が続いた。
歌舞伎は1カ月間公演があり、休みがない。そのため学校を欠席することが増え、気付けば「北海道の位置さえ分からない」ような子供に育っていたという。これではいけないと子役を辞めることに決め、お世話になった二代目片岡秀太郎に母親と挨拶に出向く。
ところがそこで「もったいないから歌舞伎役者にならないか」と誘われる。両親は「めっそうもない」と断ったが、「サッカーが好きなのでサッカー部に入る」のと同じような気持ちで本人が「歌舞伎が好きなのでやりたい」と言ったため、片岡一門に入門が決まる。
上方歌舞伎を中心に活動していた彼が一躍注目を浴びたのは、2011年。暴行事件で重傷を負い、舞台に立てなくなった市川海老蔵の代役を務めたことから。
ただ、注目を浴びたことで、当時小学5年の隠し子がいることが発覚。歌舞伎の世界で隠し子騒動はよく聞く話ではあるが、「一般の世界にもある話だ」と言い放ったことで、その感覚のズレにバッシングも受けた。