あれほど支持率を誇って盤石だと思われていた安倍政権が、その実態がいかにもろいものであることを露呈した。
甘利大臣の「殿、ご乱心」という批判発言や、御用メディアの細川氏誹謗がそれを物語っている。
それは安倍自民党政権の危機感の裏返しである。
東京都知事選に担ぎ出す候補者がいない民主党は舛添氏に相乗りしようと決めた。
その直後に細川立候補の動きが表面化し、わずか一日で細川氏に乗りかえようとした。
野党第一党がこの体たらくである。
要するに野党統一候補はいなかったということだ。
これでは選挙にならない。
共産党に至っては、みずから支持する候補者にこだわり、細川氏の佐川急便資金問題をとりあげて自民党と同じように細川批判をしている。
小沢問題の時もそうだった。
自己中心の硬直した共産党の姿がそこにある。
三番目に、そしてここが一番腹立たしいところであるが、細川人気にあやかろうとして有象無象の保守、革新双方の政治家たちが動き出そうとしていることである。
再び表舞台に出られないような過去の失敗政治家たちが、それでも政治への未練が捨てきれず、ここぞとばかりに細川氏の動きに便乗しようとする。
これが日本の政治家たちなのだ。
細川東京都知事の誕生によって日本の三度目の政権交代に向けて大きな動きが出てくるとしても、そこに登場する政治家たちが同じような顔ぶれでは政治は変わらない。
細川氏はそこを変えられるのか。