ウクライナでは、ロシア軍が事実上掌握している南部のクリミア自治共和国で、16日にロシアへの編入の賛否を問う住民投票が行われる予定ですが、これを前に、ロシア系住民の多い東部でも、クリミアのロシア編入を支持する動きが活発になっています。
このうち、東部の主要都市ドネツクでは13日、中心部の広場で集会を開いていたロシア系住民など1000人余りと、欧米寄りの暫定政権を支持する集会の参加者およそ1000人が激しく衝突し、地元当局によりますと、2人が死亡し50人以上がけがをしました。
東部では今週末、ドネツクのほか、ハリコフやルガンスクなどほかの町でも、クリミアでの住民投票を支持する大規模な集会が開かれる予定で、暫定政権の支持者らとの衝突が懸念されています。
ロシアのプーチン大統領は今月4日、ウクライナ東部などで混乱が拡大した場合、「あらゆる手段を行使する権利がある」と述べ、必要に応じて軍事行動に踏み切る構えを示しており、東部で衝突が広がれば、さらに事態が緊迫化する可能性も指摘されています。