日中の外交筋によりますと、6日から日本を訪問しているのは胡耀邦元総書記の長男で全国政治協商会議の常務委員を務めた胡徳平氏(71)です。
胡氏は6日、福田元総理大臣と会談し、このあと1週間の滞在中に鳩山元総理大臣のほか、日本政府に近い幅広い関係者とも会談する予定だということです。
胡氏は1980年代に日中関係の発展に尽力した胡耀邦元総書記の長男で、中国共産党の高級幹部の子弟グループいわゆる「太子党」の一人として今も党内に一定の影響力を持っていて、習近平国家主席にも直接、意見を伝えられる立場にあるとされています。
今回の訪日について、日中の外交筋は「胡氏は日中関係に長年携わってきた大物政治家であり、日中関係の現状についてこのタイミングで意見交換することは非常に意義がある」と話していて、冷え込んだ両国関係の打開に向けた動きとして期待する声も出ています。