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ウクライナ分裂の危機深まる、21歳看護師が親ロ派の「殉教者」に | Reuters

親ロシア派が行政庁舎などを占拠しているウクライナ東部クラマトルスクで3日、21歳の看護師が銃弾を受けて死亡した。5日に行われた葬儀には、親ロ派の「殉教者」となったこの女性を追悼しようと数百人が集まった。


友人や家族らの話では、ウクライナ軍の装甲車列から発射されたとみられる大口径弾が背中に命中し、病院で死亡が確認された。


この女性は生前には親ロ派とウクライナ軍の衝突には特に関与していなかったが、遺体が収められた棺は、親ロ派武装集団が占拠するクラマトルスク中心部の市庁舎前に運ばれた。


追悼には市民ら数百人が集まったが、その光景は首都キエフで2月末、ヤヌコビッチ大統領(当時)の退陣を求めたデモ隊に治安部隊が発砲し、多くの遺体が広場に運ばれていたのを思い起こさせる。この時は反政権派がキエフを掌握し、ヤヌコビッチ氏は政権を追われて国外に脱出した。


親ロシア派だったヤヌコビッチ政権が崩壊し、親欧州路線への回帰を掲げた暫定政権が誕生して約2カ月。人口4500万人のウクライナは、暴力の連鎖で政治的解決の望みが薄れつつあり、内戦状態の様相を見せ始めている。


ウクライナ東部で「ドネツク民共和国」の設立を宣言した親ロシア派勢力のリーダーとされるデニス・プシリン氏は、「血が流れれば流れるほど、1つに結ばれたウクライナの可能性は低くなる」と警告した。


ドネツク州では親ロ派が、同州独立の是非を問う住民投票を5月11日に実施するとしているが、暫定政権は投票の結果を認めないとみられる。


死亡した女性看護師の葬儀では、参列者を見つめる親ロ派メンバーの1人が「われわれは絶対に許さない。(ウクライナ)南東部は今回のことを100年は忘れない」と語った。