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ネオナチの暴力が国中に蔓延、軍や親衛隊の東南部制圧作戦が進む中、オリガルヒ当選の無意味 | 《櫻井ジャーナル》

 ウクライナの大統領選は「チョコレート王」のペトロ・ポロシェンコの勝利で終わりそうだ。この人物は「オレンジ革命」で巨万の富を築いたユダヤ系のオリガルヒ(一種の政商)のひとりで、オデッサの虐殺で黒幕的な役割を果たしたとされるイホール・コロモイスキーやパイプライン業界に君臨するロンドン在住のビクトル・ピンチュクと同様、ネオ・ナチを金銭面から支援してきた。「ユダヤ系」とはいうものの、この3名、ユダヤ系住民を代表しているわけではなく、ウクライナのネオ・ナチが信奉しているステファン・バンデラを支持している。

 オレンジ革命後に不公正な手段で巨万の富を築いたという点ではユリア・ティモシェンコも同様だ。2007年12月から10年3月までウクライナの首相を務めているが、その間、08年には投機家のジョージ・ソロスからのアドバイスに基づく政策を実行すると発言、後に「祖国」なる政党をつくった人物だ。ネオコンビクトリア・ヌランド国務次官補が高く評価、クーデター政権で首相代行になったアルセニー・ヤツェニュクアレクサンドル・トゥルチノフ大統領代行も「祖国」に所属している。


 投票日の前日、アメリカの「オブザーバー・グループ」を率いているマデリーン・オルブライト元国務長官と会談している。アメリカ支配層から最も好かれている候補者だが、ウクライナではその悪事が広く知られているため、さすがに選挙では惨敗した。

 ところで、ティモシェンコを励ましたオルブライト国務長官の時代、1998年にユーゴスラビア空爆支持を表明、99年にNATOユーゴスラビアを先制攻撃した。ズビグネフ・ブレジンスキーの教え子だとうこともあり、東ヨーロッパ、特にウクライナの制圧に熱心。バラク・オバマ政権で国家安全保障問題担当の大統領補佐官に指名されたスーザン・ライスの師でもある。つまり、アメリカの体制転覆プロジェクトの中枢にいるひとりだ。


 ちなみに、オルブライトの父親チェコスロバキアの元外交官で、アメリカへ亡命してデンバー大学で教鞭を執っている。そのときの教え子の中にコンドリーサ・ライス、つまりジョージ・W・ブッシュ政権で国務長官を務めた人物がいる。ふたりのライスをオルブライト親子はつないでいる。

 ところで、当選したポロシェンコのカネ儲けはソ連時代の終わり、マネーロンダリングから始まったという。ソ連消滅後はロシアと同じように犯罪組織や政府の中枢と手を組むことで国民の資産を略奪、ポロシェンコの場合は武器、売春、麻薬などに手を出していたと伝えられている。


 女性を稼ぎに利用していたという点ではロシアのオリガルヒ、ミハイル・ホドルコフスキーと似ている。この人物もソ連時代にカネ儲けを始めているのだ。コムソモール(全ソ連邦レーニン共産主義青年同盟)の指導者だった時代、1989年にロシアの若い女性を西側の金持ちに「モデル」として売り飛ばしていた疑いが持たれている。出国ビザを取得するため、KGB(国家保安委員会)の人脈を使っていたという。

 犯罪組織や政府の中枢と手を組み、不公正な手段で国民の資産を略奪、庶民を食い物にする連中を西側の政府やメディアは「民主化勢力」と表現、「善玉」に仕立て上げる。自分たちと同じことをしている仲間だということだろう。

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