ヒラリー氏回想録「ハード・チョイス」を「バッド・チョイス」と共和党がやり玉に - MSN産経ニュース
クリントン氏は回想録で、オバマ政権の最も「困難な選択」の一つとして、国際テロ組織アルカーイダ指導者ウサマ・ビンラーディン容疑者の殺害を挙げ、対テロ作戦での実績を強調した。
ところが、共和党全国委員会は最近、「ヒラリーの『困難な選択』を回想してみよう」と呼び掛け、同氏を攻撃するCMを作ってホームページに掲載した。
CMは2012年にリビア東部ベンガジで起きた米領事館襲撃事件をめぐる情報隠蔽(いんぺい)疑惑や、ナイジェリア北東部で女子生徒270人以上を拉致したイスラム過激派ボコ・ハラムのテロ組織指定を見送ったことを挙げ、クリントン氏の「バッド・チョイス(悪い選択)」だったとしている。
特に米領事官襲撃では、オバマ政権は国際テロ組織アルカーイダ系組織による犯行であることを知りながら、「インターネット上の抗議行動が激化して自然発生した」と恣意(しい)的に発表した疑いを持たれている。
共和党が多数を占める下院は今月、ベンガジでの事件を調査する特別委員会を設置。チェイニー前副大統領はFOXニュース(電子版)で、「クリントン氏は当時の国務省が何をしたか、何をしなかったかについて明らかに責任を負っている」と述べた。
クリントン氏は29日、ホワイトハウスをひそかに訪れ、オバマ大統領と昼食を共にした。「ヒラリーつぶし」の色彩が強い共和党の追及のかわし方について話し合われた可能性もある。
同氏はまた、著書の出版に合わせてテレビ出演の予定で、ベンガジの問題をめぐる自らの判断が「グッド・チョイス」だったと証明できるかも注目される。