予想外に弱い伸びとなった5月の米雇用統計を受けて、米共和党は民主党政権の経済政策の失敗との批判を強めた。
11月の大統領選で共和党候補指名を確実にしたドナルド・トランプ氏は統計の発表後、「たったの3万8000人増とはひどい。衝撃的だ」とツイートした。
共和党全国委員会のプリーバス委員長も「失敗に終わったオバマ大統領の政策を変更する必要性を示している」と批判。民主党の大統領候補指名が有力視されているヒラリー・クリントン前国務長官はオバマ氏の政策を継承するとの見方を示した。
雇用統計に関するクリントン氏のコメントは得られていない。
ストラテジストらは、今回の雇用統計がクリントン氏に打撃を与える可能性があるとみている。
共和党のストラテジスト、ロン・ボンジーン氏は、今回の雇用統計により「トランプ氏は大統領としていかに異なる政策運営を行なうのか主張しやすくなり、自身の雇用創出計画に焦点を合わせることが可能になる」と指摘。また実業家としての自身の経歴を売り込むことができるだろうと述べた。
5月30日─6月3日にかけ、1421人を対象に実施された調査によると、クリントン氏を支持すると回答した有権者は46%が、トランプ氏は35%となった。また、19%がいずれも支持しないと回答した。
5月には、両氏の支持率がほぼ拮抗する時期もあり、11月の本選が接戦となることが予想されていた。
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