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焦点:中国市場で出遅れたベンツ、失地回復へ「アクセル全開」 | Reuters

2013年の中国販売台数では、アウディが約49万2000台、BMWが36万ドル2000台超だったのに対し、メルセデス・ベンツは22万8000台にとどまった。

その理由はさまざまだ。ダイムラーはこれまで長く、中国市場の成長の持続性に疑念を持っていた。ドイツの労働組合が、ダイムラーの主要拠点であるジンデルフィンゲン工場からの生産移管に抵抗していたのも一因だろう。


もう1つ大きな要因として挙げられるのは、中国メーカーによる模倣を懸念した同社が、技術的ノウハウの共有に慎重なアプローチを取っていたことだ。これが中国での足場拡大を妨げていた。中国に進出する外資系自動車メーカーには現地企業との合弁設立が義務付けられているが、ライバルメーカーはほぼ全面的な提携に踏み切っていた。

しかし、こうした状況は変わりつつある。中国当局知的財産権侵害に対する取り締まりを強化しており、ダイムラー経営陣も、中国市場での失地回復には協力関係の強化以外に選択肢がないとようやく気づいたからだ。


同社は今年、ドイツ国内だけでなく、北京工場でもメルセデスベンツの新型「Cクラス」の生産を始める。これまで新型モデルについては、中国での生産は本国から数カ月遅らせていたため、大きな変化となる。


ダイムラーと北京汽車集団の合弁会社、北京ベンツ(BBAC)はまた、小型スポーツ多目的車(SUV)「GLA」の生産ライン新設にも取り掛かっている。

「GLA」のプロトタイプは現在、北京ベンツのために作られた新たな研究開発センターに置かれている。また新型「Cクラス」は、中国での発売に向けて最終試験を行っている。


北京ベンツのフランク・ダイス社長兼最高経営責任者(CEO)は、中国で生産する車は、ドイツのブレーメン工場やラシュタット工場で作られるベンツと同じ品質になると自信をのぞかせる。

同社が2004年から遠ざかっている高級車市場での世界1位に返り咲くためには、アジアが引き続き主戦場となる。2013年の世界販売実績は、BMWが165万台、アウディが157万台、メルセデス・ベンツが147万台だった。


この3社にとって、成長の最大の源泉は中国市場だ。昨年の中国での販売台数は、メルセデス・ベンツが前年比27%、BMWが同19%、アウディが同21%伸びた。


ダイムラーは、中国の顧客は最上級モデルを求めており、そこにメルセデス・ベンツの商機があるとしている。メルセデス・ベンツの市場シェアは欧州では約5%、シンガポールと香港では15%以上だが、中国本土では1.5%前後で伸び悩んでいる。


同社は、人口1000人当たりの自動車保有台数が74台以下の中国は、西欧や北米、日本をしのぐ市場になると期待する。人口1000人当たりの台数で比べると、ドイツは562台、米国は742台だからだ。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20140530#1401447803