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サッカー日本代表は「たらこスパゲッティ」だ | 決断筋を鍛える | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

彼は、日本代表監督就任時に、こういったという。「私は、『バランス』のとれた日本代表チームを創る」と。就任以来、彼はまさに終始一貫して『バランス』を大切にしているのだが、その本当の意味を例えた言葉こそが実は、「たらこスパゲティ」なのである。


たらこスパゲッティ。この未知の料理にイタリア人のザックが遭遇したとき、彼はびっくりしたという。おそるおそる食べてみると、「和」と「イタリアン」がミックスしたその完成度の高さに、再度驚愕したという。


ザックは「同じ選手はいないのだから、他のチームを決して真似るな」と言う。つまり、日本にはブラジルのネイマールもアルゼンチンのメッシもいない。ではどうするか。それが、たらことスパゲティなのだ。たらこ・のりといった日本の食材の良さを最大限活かしながら、イタリアのスパゲティと混ぜ合わせ、新しい価値を創る。

イタリアでは「一致団結すれば、強くなる」ということを、何度説明しても、浸透しない。一方で、日本人はチームのためには、自己犠牲をも厭わない。本田圭佑選手や長友佑都選手がよく語るように、個の力が高まらないことにはプロの世界では話にならないが、その個の力を組み合わせることで、何倍の力が生み出せるのがチームなのである。ここまで「和というチーム意識」を持てる国民性というのは、スポーツに限らず、われわれ日本人が世界で誇りを持つべき点だ。


もう1つの良さは、「謙虚さと向上心」だという。ザック曰く、南米やヨーロッパでは、「自分たちのサッカーこそが世界で一番」であり、「他から学ぶことはない」と考えがちなのだという。だからこそ、パス重視、個人技重視、守備重視などそれぞれの国のスタイルを決して変えようとはしない。しかし、日本は違う。どれだけレベルが上がっても、「まだまだ、学ぶべきことがある」と謙虚に改善し、向上し続けることができる。

あわせて大切なのは、「背骨を大事にすること」だ。


ザックは、ゴールキーパー(GK)からセンターフォワードの中央ラインが大切だと考える。だからこそ、この基本的な「背骨のライン」と、軸になる選手は就任後、これまで変えずに戦ってきた。招集メンバーをスイッチするのもサイドや流れを抱えられる選手に偏っている。「新しい価値」は大事だが、「自分の店としてのポリシー」が何もなければ、他の老舗店の料理には勝てない。「核となる信念、大事にする軸はブレてはいけない」ということだ。

ザック自身のキャリアもそうだ。10代で病気になってプロの夢を諦めたことが、後の監督のキャリアにつながった。素人監督時代、何度も馬鹿にされ、研究を続けたことが、後のトップ監督で通用する理論構築の土台になった。
常に挑戦をしてきたから、今があるのだ。

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