金融政策、構造的問題には対応できない━BIS総支配人=独紙 | Reuters
国際決済銀行(BIS)のカルアナ総支配人はフランクフルター・アルゲマイネ紙とのインタビューで、構造的な問題において金融政策は時間稼ぎができるだけで、問題に対応することはできない、との考えを示した。
また、緩和策解除を遅らせることにはリスクが伴うと指摘した。
22日付のフランクフルター・アルゲマイネ紙によると、カルアナ総支配人は「構造的な問題に関して言えば、金融政策は時間稼ぎができるだけだ」と指摘。「7年におよぶ超低金利政策を経て、これは低金利では対応できない構造的な問題かどうかを問うことができる」と述べた。
さらに、金利を正常水準に戻すために拙速な利上げを行うことに伴うリスクは指摘されているものの、金利の正常化が遅れた場合のリスクについてはさほど多く議論されていない、と述べ「時間がたてばたつほど、金融政策の効果は薄れ、副作用が増える」とし、実体経済の一部に歪みが生じ、金融安定に対するリスクとなる可能性がある、との見方を示した。
また、ユーロ圏経済はデフレには陥っておらず、インフレ期待は十分抑制されている、との見方を示した。