心身統一合氣道の技には「心」の状態が良く表れます。したがって、自分の心と向き合い、心を磨くことが稽古の根幹です。
しかし、稽古が心の追及に限ってしまうのでは、合氣道である必要はありません。技を通じて心を磨くことが基本です。
心を磨いていくには他者と「競う」ことも必要です。自分一人の努力だけでは行き詰まりやすいからです。競い合う良き相手と出会うよって限界なく成長出来ます。
「競う」ときは相手に対して敬意を持って接しています。相手を認める心が自分を磨く意欲にもなるのです。
現代の日本が、国際的に競う力が衰えて来ている一因は、ここにあると私は考えています。
「敬意を持たず争うこと」と「敬意を持って競うこと」、その違いを正しく理解することが重要です。