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焦点:年明けから2%目標達成へ試練、物価上昇の鈍化避けられず | Reuters

追加緩和以降も続く原油下落と実際の物価上昇率の鈍化見通しを受け、19日の黒田総裁の記者会見では、原油急落が日本の経済・物価、金融政策運営に与える影響に質問が集中した。


総裁は、10月末の追加金融緩和の狙いについて「原油安そのものよりも、物価の基調的要因、広い意味での予想物価上昇率への影響を考慮した」と、インフレ期待への悪影響の回避を狙った対応だったとあらためて説明。原油価格下落やそれを受けた足元の物価上昇率の鈍化だけで追加緩和の是非を機械的に判断するものではない、との考えを示した。


一方、市場では物価上昇率の縮小を織り込むように、市場のインフレ期待指標とされるブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)が急低下。足元で1%を割り込み、追加緩和前の水準も下回る展開になっている。


これに対して総裁は「予想物価上昇率はブレークイーブンだけでなくさまざまな指標でみていく必要がある」とし、「家計、企業、エコノミストなどのサーベイ調査では総じて予想物価上昇率は維持されている」との見解を表明。追加緩和によって「金融市場は大きく反応しており、日銀の物価安定目標に向けた決意はしっかり伝わった」と中長期的なインフレ期待は引き続き維持されていると強調した。


もっとも、総裁がこれまでも何回も指摘してきたように、日本のインフレ期待は米国などと違い、「(2%の)物価安定目標のところに十分アンカーされていない状況」だ。総裁は、原油下落を受けて「来年の前半に物価上昇率が加速していくことは考えにくい」ことも認めた。


そのうえで「いずれにせよ2%にはまだアンカーされていないので、当然ながらそれに向けて上下双方向のリスクを点検して対応するのが極めて当然」「そこには原油価格のような、あるいは為替レートもそうだが、いろいろな要因があった時にアンカーされているからといって、そういうものを無視していいということではないわけで、そういうものも十分勘案しながら適切な対応をしていくということに尽きる」と述べた。

一方、日銀が物価と期待の押し上げ要因として重視しているのが、賃上げの動向。総裁は会見で、今後の期待押し上げ要因として「賃金動向を日銀としても高い関心を持って見守っている」とし、「来春の賃金交渉に向けて、連合は2%のベアを要求する方針で、政労使の取り組みでは、経済界は賃上げに最大限の努力と明記された」ことにも言及。来年の賃上げ実現に強い期待感を表明した。


賃上げに向けた来年の春闘は、年明けから本格化する。日銀も、来年1月20、21日の金融政策決定会合において、10月末に公表した「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)の見直しを行う。

原油価格の下落を受け、現行で1.2%としている2014年度の物価上昇率見通しは下方修正が避けられないとみられている。日銀が目標達成期間とみている2015年度の見通し1.7%が維持できるかが焦点となるが、賃上げや原油価格の動向などをにらみながら、政策対応を含めたギリギリの議論が展開されそうだ。