アギーレ監督はスペイン１部リーグのクラブチーム、サラゴサの監督だった３年前、八百長に関わった疑いでスペインの検察当局から今月１５日に告発されました。
告発から１０日余りが過ぎた２７日、アギーレ監督は都内にある日本サッカー協会で記者会見し、「倫理やプロフェッショナルの精神に反することは何もない。私は何も受け取っていないし、何も望んでいない。プロサッカーに関わった３９年間に全く汚点はない。信じてほしい」と述べ、改めて八百長への関与を否定しました。
告発状によりますと、アギーレ監督は八百長があったとされる試合を前に、サラゴサから相手チームへの賄賂の一部となった８万５０００ユーロ、日本円にしておよそ１２００万円を入金されて直後に現金を引き出したとされ、賄賂と発覚しにくくするための偽装に関わったとみられています。
これについてアギーレ監督は「司法当局に直接答えたい。理解をお願いしたい」と述べるにとどまりました。
告発が受理されるかどうか、まだ判断は示されていませんが、受理された場合には出頭が求められ、日本代表の連覇がかかる来月のアジアカップなど、代表監督としての活動に影響する可能性が指摘されています。
これについてアギーレ監督は「１月に証言を求められることになると聞いているが、監督の仕事には影響しないところで呼んでもらえる。影響はないと１００％保障する。選手たちにも同じことを伝えたい」と述べ、２９日から始まる日本代表の強化合宿でみずから選手たちに説明する考えを示しました。
告発後、今回が初めての記者会見となっただけに、アギーレ監督がみずからのことばで疑惑についてどう語るのか、注目されていました。
本田選手は２７日、タイのバンコク郊外で行われたサッカーのイベントに参加し、報道陣の取材に答えました。
この中で本田選手は、アギーレ監督に浮上したスペインリーグの監督時代の八百長疑惑について、「海外にいる人は誰も気にしていない。日本で重大なことなのであれば帰国後に、それを感じたい。報道を見ている感じでは何が事実か分からないが、自分には身内を信用しないわけにはいかないという哲学がある。とりあえず見守りたい」と述べました。
そして、来月にアジアカップを控えた日本代表への影響について、本田選手は「選手からすればどちらでもいいことなので、プレーの質を高めることに集中している。悪い方向に行かないよう努力する」と述べました。
