ウクライナ東部では停戦合意が発効したあとも交通の要衝、デバリツェボを巡って政府軍と親ロシア派の間で激しい戦闘が行われ、18日、親ロシア派がこの要衝を制圧し、今も散発的な戦闘が続いています。
ドネツクの親ロシア派の指導者ザハルチェンコ氏は24日放送のロシア国営テレビの中で、停戦合意に従って「われわれは重火器の撤収を始めた」と述べ、合意を順守する姿勢をアピールしました。
そのうえで、「政府軍は重火器を運び込み、集結させている。これは挑発行為だ」と述べ、政府側が停戦合意に違反していると非難しました。
これに対し、ウクライナ政府軍の報道官は24日、「デバリツェボやドネツクの周辺で親ロシア派の砲撃を受けた」と述べ、停戦合意を守っていないのは親ロシア派側だと非難するとともに、親ロシア派側が戦闘をやめなければ一方的に重火器を撤収することはできないという立場を示しました。
こうしたなか、親ロシア派の後ろ盾となっているロシアと、ウクライナ、ドイツ、フランスの外相による会談がパリで行われました。
会談の詳しい内容は明らかになっていませんが、完全な戦闘の停止や重火器の撤収など停戦合意の徹底に向けた道筋をつけることができるかどうかが焦点です。