焦点:リバースレポが米利上げ側面支援、恒久化必要との声も | Reuters
FRBが実際に利上げに踏み切った場合、FRBが伝統的に誘導目標とするフェデラルファンド(FF)金利を確実に引き上げるため、翌日物リバースレポ(ON RRP)などのツールを活用する見通し。
その恒久化が必要との声が上がるのは、銀行以外の貸し手「シャドーバンク」が、米借り入れ市場で果たす役割が拡大しているためだ。
長年の金融緩和や資本規制の強化を背景に、FF市場は金融危機前の4分の1の規模に縮小。一方で、ノンバンクの貸し出しは危機前の水準を上回っており、米信用のおよそ40%を占めるまでになっている。
こうした事情により、FRBが金利を押し上げるには、リバースレポを活用しシステムから余剰資金を吸収することが必要になっている。
FRBは、リバースレポは不必要になり次第すぐに廃止する、と明言。米アトランタ地区連銀のロックハート総裁は1日、FRBが金利の調整に成功し、リバースレポは自然消滅する、との認識を示した。
ただ今週、ジョージア州ストーンマウンテンで開催されたアトランタ地区連銀主催の会合では、FRB当局者や市場関係者から、リバースレポのより長期的な活用が必要になる、との意見が相次いで出された。
ニューヨーク連銀のシニアバイスプレジデント、アダム・アシュクラフト氏は「短期金利は、多くのクレジットの金利との連動性が薄れている」と指摘。「問題は我々がコントロールする翌日物金利がどの程度重要なのかという点だ。連動性を失っているのではないか」と述べた。
ボストン地区連銀のバイスプレジデント、ジョー・ピーク氏は、金利をコントロールするための新たなツールを恒久的な金融政策手段とする必要があるとし「多様なツールが必要だ。翌日物レポと預金準備金利は、市場の働きを変え、利上げにおいてカギとなるだろう」と述べた。
パシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー(PIMCO)の元エコノミストであるポール・マカリー氏は、FF金利はほかの市場金利ともはや連動していない、と言い切る。FRBにとっては「リバースレポ金利がより自然な手段」という。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150331#1427798726
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150221#1424515440