メリーランド州のボルティモアで先月、不法に刃物を所持していた疑いで逮捕された２５歳の黒人男性が１週間後に死亡し、警察官の対応を調べてきた地元ボルティモアの検察は１日、「男性が死亡したことは殺人行為に当たる」などとして、逮捕に関わった警察官６人を殺人などの疑いで訴追しました。
これを受けて、死亡した男性の遺族が記者会見を開き、「私たちは満足している。正義を導くための重要なステップだ」と述べ、評価しました。
一方、ボルティモアの警察も記者会見を開き、「われわれ警察は失望している。今後の業務をより困難にさせるものだ」と述べました。
また、警察側の弁護士も「検察の判断は著しく拙速なもので、大変懸念している。警察官たちの行為は間違っておらず、疑惑が晴れることを信じている」として、検察側の判断を批判しました。
ボルティモアでは、警察官６人が訴追されたあとも、住民たちが検察の判断への支持を表明しながら町なかを行進しており、当面は住民と警察との緊張が続くものとみられます。
